当店の “新型コロナウイルス感染拡大防止対策” についてご紹介します。
「ソファの座った時に、このスツールを足置きに使いたいです。」
「そのため、スツールの座高を持ってるソファに揃えたいです・・・。」
と、新居浜市・Y様よりご依頼をいただきました。
スツールの脚カット作業前/脚カット前の日進木工さんのスツール
Y様からご依頼いただいたのは、日進木工さんのナチュラルブラウンNBS-407Rです。
座面には、最近好評なスムージーBUの生地を張りました。
このスツールの座高は、通常45cmですが、Y様のソファの座高は、39cmです。
ソファに座って、足をオットマン(スツール)に乗せたい時は、座高が同じくらいでないと足が上がりすぎてしんどいんですよね・・・。
スツールの脚カット作業中①/毛引きのセットと墨付け作業
完成している椅子やスツールの脚カットをする場合は、動力機械の定番にセットするには治具(補助的な道具)を作る必要があるため、数本でしたら、手加工作業をした方が、早くできます。
4本の脚を、同じ長さに切るために必要なのが、正確な墨付け作業です。
この時に使うのが毛引きという道具です。
私が使っている毛引きは、毛引き用の刃物だけを購入して、木部は自分が使いやすいように自作したものを使っています。
写真の通り、6cmの寸法で墨付けできるようにセットしました。
このセットした毛引きを、4本の脚に回して墨付けができました。墨付け線はできるだけ細い方が良いため、1回で決めています。
スツールの脚カット作業中②/のこぎりでのカット作業
両刃のこぎりの横切り側を使って、墨付け線よりわずか外側を感覚を頼りに切っていきます。
わずか外側を切るのは、水平バランス調整代を残しておくためなんです。
切り始めは、右足膝と左足でスツールが動かないように固定し、左手の人指し指をガイドにして切り進めます。
のこぎりが、脚の中に入っていくと、スツールが揺れないように脚をしっかりと握って切り進めます。
スツールの脚カット作業中③/水平バランス調整作業
椅子やスツールを使うのに、とっても大切なのは、「ギッコン・バッタン」しないことです。そのためには、脚カットの後は、必ずガラスの厚盤などの水平が保たれている板に乗せてバランスを確認して、水平バランス調整をしています。
いくら、墨付け線通りにカットしたつもりでも、微妙なところを調整しなくてはなりません。
スツールの脚カット作業後/完成しました。
水平バランス調整までできたら、カットした脚先を研磨紙で面取り作業をして、サイズを確認したら完成です。
スツールの手前に置いているのが、今回6cmカットした端材です。6cmもカットすると、どっしりした雰囲気になりました。
細部の掃除などをして完成しました。Y様、ご依頼いただきありがとうございました。
仕事の基本は、人様のお役に立つこと
TOKI家具館メンテナンスでは、「可能な限りお客様のお役に立ちたい。」と考えています。
大型量販店様やネットショップ様のように、大量の品揃えや低価格の追求では、当店のような小規模事業者は、到底お客様のお役に立つことはできません。
そのため、既製品の家具を単純に右から左へ販売・配送するだけでなく、既製品の家具にさらに手を加え、お客様が少しでも使いやすくなる作業(二次加工)に力を入れています。
自動車で例えますと、「オプション品の追加やカスタムして、より自分仕様にする」
といった感じに近いと想います・・・。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。土岐泰弘