「人が育つ瞬間」シリーズ～環境が変わったときに人は育つ③～

なぜ「ぬるま湯環境」では人は育ちにくいのか？

入社6年目のTさんは、穏やかな職場環境に満足していました。上司は優しく、厳しいノルマもなく、大きな失敗をすることもない。しかし、ある日ふと「このままでいいのか？」と感じるようになりました。毎日同じ業務をこなすだけで、新しい挑戦をする機会がなかったのです。

そんな中、異動の話が持ち上がりました。最初は不安でしたが、「今の環境では成長できないかもしれない」と考え、思い切って異動を決意。新しい部署では、スピード感のある業務や高い目標が求められました。最初は戸惑いましたが、試行錯誤するうちに、以前よりも自分の能力が向上していることに気づいたのです。

「ぬるま湯環境」では、人は現状に満足し、挑戦する意欲を失いやすくなります。適度なプレッシャーがある環境こそが、人を考えさせ、行動を促し、成長につながるのです。