「人が育つ瞬間」シリーズ～環境が変わったときに人は育つ①～

配属先の変更がもたらす成長のチャンス

社員数30名ほどの製造業に勤める入社4年目のKさん。経理として働いていましたが、ある日、社長から突然「営業も経験してみないか？」と声をかけられました。人手不足も理由の一つでしたが、社長はKさんの対応力を評価し、新しい可能性を広げてほしいと考えていたのです。

最初は「自分に営業なんてできるだろうか」と不安でした。しかし、取引先を訪問するうちに、経理として見ていた数字が実際の現場とどうつながっているのかが分かりはじめました。お客様の声を直接聞くことで、会社の強みや改善点も見えてきたのです。

半年後、Kさんは「営業の視点を持つことで、経理の仕事にも生かせることが増えた」と実感しました。異動当初の不安はいつの間にか自信に変わっていたのです。

中小企業では、柔軟な配属変更が成長のチャンスになることがあります。環境が変わることで、自分の可能性に気づき、新たな強みを育てることができるのです。