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実はパワハラになる言葉②

森田晴夫

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テーマ:人材育成

「できないなら辞めてもらうから」

「できないなら辞めてもらうから」という言葉は、部下にプレッシャーを与えるだけでなく、組織全体の成長を妨げる可能性があります。成果が出ない原因は、本人の努力不足だけではなく、環境や指導方法にある場合も少なくありません。

人材育成の観点から重要なのは、結果が出ない要因を共に分析し、解決策を模索することです。適切な指導やサポートがあれば、能力を開花させる社員も多いもの。厳しさだけでなく、成長を支える姿勢が組織の活力につながります。

「どうすればできるか」を一緒に考えることが、社員の意欲を引き出し、結果的に組織の成果向上にもつながるのです。人材を「育てる」意識を持つことこそ、強い組織をつくる第一歩ではないでしょうか。

「できないなら辞めてもらう」ではなく、共に成長する姿勢を持ちましょう!

「他の人は文句言わずにやってるよ」

職場で「他の人は文句言わずにやってるよ」と言われたことはありませんか? 一見、何気ない一言のようですが、実はこれ、パワーハラスメントにあたる可能性がある発言です。

この言葉は、相手の意見や感じ方を否定し、他人と比較することで圧力をかけるものです。言われた側は、「自分の意見を言うことは間違っているのか」「不満を持つこと自体が悪いのか」と感じ、自信を失ったり、我慢を強いられたりします。また、「文句を言わずにやっている人」も、単に言えずに耐えているだけかもしれません。こうした状況が続けば、職場の雰囲気が悪化し、モチベーションの低下や離職につながることもあります。

人材育成の観点から考えると、大切なのは比較ではなく対話です。もし部下や同僚が何かを訴えてきたとき、「どうしてそう感じるのか」「何か改善できることはあるか」と耳を傾ける姿勢が、働きやすい環境をつくります。「他の人は〜」ではなく、「あなたの意見を聞かせてほしい」と伝えることが、より良い職場づくりの第一歩なのです。

「お前のせいで全部台無しだ」

「お前のせいで全部台無しだ」——この言葉をぶつけられた人は、深く傷つき、自信を失うかもしれません。しかし、トラブルの原因が誰か一人にあることは、ほとんどありません。感情的に責任を押し付けるのではなく、冷静に原因を分析し、解決策を考えることが重要です。

人材育成の観点から見ても、失敗を責めるだけでは成長は生まれません。大切なのは、何が問題だったのかを客観的に振り返り、次に活かすことです。上司やリーダーが感情的になるのではなく、「何ができたか」「どう改善できるか」を問いかけることで、個人も組織も前向きに進んでいけます。

失敗を責めるのではなく、学びの機会にする。この姿勢が、人を育て、より強い組織を作る鍵となるのです。つまり、冷静な問題解決が成長を生むのです。

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森田晴夫
専門家

森田晴夫(人材育成コンサルタント)

株式会社ニコネクト

「従業員の定着率は売上に比例する」をスローガンに、組織のコミュニケーションを円滑にする人材育成コンサルティングを提供し、定着率向上と離職防止をサポート。求人・採用支援や360度評価の提供も。

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