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実はパワハラになる言葉

森田晴夫

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テーマ:人材育成

『指示されたことだけやれ』

『指示されたことだけやれ』という言葉、一見すると業務の効率化を図る指示のように思えますが、実は部下の自主性を奪い、やる気を一瞬で削いでしまう危険なフレーズです。この一言には『考えるな』『余計なことをするな』というメッセージが含まれており、受け手は自分の存在価値を見失いがちになります。結果として、指示待ちの姿勢が定着し、組織全体の成長を妨げる要因になりかねません。

人材育成において重要なのは、部下が主体的に考え、行動できる環境をつくることです。『どうすればもっと良くなると思う?』と問いかけるだけで、相手の発想力を引き出し、成長の機会を生み出せます。短期的な効率だけを求めるのではなく、長期的な視点で人材を育てる意識を持つことが、組織の発展にもつながるのです。

『あなたの代わりはいくらでもいるよ』


これは相手の存在そのものを否定する、最も危険な言葉の一つです。この一言を聞いた人は、『自分なんていなくてもいいんだ』と感じ、やる気を大きく失ってしまいます。特に、部下や同僚に対してこの言葉を使うと、職場の信頼関係が崩れ、組織全体の士気が低下しかねません。

人材育成において大切なのは、一人ひとりの価値を認め、成長を後押しすることです。『君だからできることがある』や『一緒により良い仕事をしよう』と伝えるだけで、相手のモチベーションは大きく変わります。誰もが唯一無二の強みを持っており、それを活かせる環境が整ってこそ、個人も組織も成長していくのです。相手の可能性を引き出す言葉を意識し、互いに高め合える職場をつくっていきましょう。

『やる気がないなら帰れ』

この言葉は、一見厳しく喝を入れるように聞こえますが、実際には相手のやる気をさらに削ぐ逆効果なフレーズです。やる気がない原因を探ることなく突き放してしまうと、相手は『自分は必要とされていないんだ』と感じ、職場への帰属意識や責任感を失ってしまいます。

人材育成において大切なのは、単に叱るのではなく、『どうしたらやる気を取り戻せるか』を共に考えることです。『何か悩んでいることはないか?』『どうしたら前向きに取り組めると思う?』と問いかけるだけで、相手は自分の気持ちを整理し、前向きな姿勢を取り戻せることが多いのです。人は支えられることで成長します。突き放すのではなく、寄り添う姿勢を持つことが、組織の活力を高める鍵となるのです。

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森田晴夫
専門家

森田晴夫(人材育成コンサルタント)

株式会社ニコネクト

「従業員の定着率は売上に比例する」をスローガンに、組織のコミュニケーションを円滑にする人材育成コンサルティングを提供し、定着率向上と離職防止をサポート。求人・採用支援や360度評価の提供も。

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