思考を整理し大切なものを明確に。米国発祥の片づけ術をベースにコンサルティング（3/3）

整理収納に役立つ建築も勉強。企業のデスクまわりや書類、パソコンデータの整理についてもアドバイス

　新たなスタートを切った濱名さんは、県の職業訓練校で建築の知識も身に付けました。
　「整理収納に関わる事だからと、建築関係の友人が勧めてくれたんです。父が大工だったので建築は身近でしたし、1年間も学校に行けるなんて楽しそうだなと」

　図面を引くことはもちろん、苦手な数学の公式を使う構造計算は「いつも年下のクラスメートに教えてもらっていました」と朗らか。実習ではコンクリートを打設したり、大黒柱を背負って建てたり、インテリアの勉強もし、2018年に開業しました。

　培った知見は、収納計画で簡単な図面を書く場面でも生きています。「写真を見てもらうこともあります。例えば、棚に物が折り重なって入っている状態と、種類がバラバラの収納ケースに入っている状態、統一のボックスに収まっている状態の3段階を視覚的に捉えてもらい、どこを目指すかをうかがいます。サンプルがあると、具体的にイメージしやすいでしょう」

　また、オフィスオーガナイザー®の資格と外資系キャリアを糧に、企業に向けたメニューも展開。デスクまわりや書類の整理整頓についてアドバイスしています。
　「パソコンデータの整理術セミナーや、時間のオーガナイズ講座なども開催しています。ブログやSNS、音声コンテンツで片づけのヒントなどを紹介しているのでご活用ください」

　健康への意識も高い濱名さん。「体の中を掃除すると体調が整うと言われています。空間と体も併せてご提案していけたら」と意欲を見せます。

（取材年月：2022年7月）

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