【ご注意】「偽装質屋」摘発
さて、今日のコラムですが、「TPPでブランド品が安くなる!?」についてお話したいと思います。
TPPについての情報が色々と出てきています。主に、「医療」の分野と「農業」の分野に注目が集まっていると思います。聖域が云々…とあれだけ言っていたにも関わらず、アメリカからのプレッシャーが相当強いのか、どうやら守りたい分野が、かなり侵されてしまいそうですね。
我々質屋は、上記2つの分野とは関わりがありません。では、質屋とTPPとの関連を考えると、それはやはり「ブランド品」の取扱だと思います。
先日、このような記事が出ていました。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130921/plc13092109530005-n1.htm
酒税が撤廃されても、質屋とは関わりがありませんが、皮革製品の関税が撤廃されると、これは話が違ってきます。
アメリカには、「コーチ(Coach)」「バンソン(Vanson)」「ショット(schott)」などの皮革製品ブランドがあります。コーチは女性ならご存知だと思いますし、バンソン、ショットについては、男性ならご存知だと思います。
もし、上記の記事が正しければ、これらの皮革製品が安くなるかもしれませんね。
しかし、以前のコラムでも書きましたが、ブランド品というのは、値上がりすることはあっても、値下がりすることはほとんどありません。「高いからこそ価値がある」という側面をブランド品は持っていますからね。
ですので、ノーブランドの皮革製品が安くなることはあっても、有名ブランドの皮革製品が安くなるとは考えにくいと思います。
また、一部週刊誌などで、「TPPが始まったらブランド品が値下がりするので、今のうちに売らないと損しますよ!」というような記事が出ていたようですが、これは、かなり乱暴な言い方・考え方です。
というのは、そもそもTPPは、その名前の通り、「環太平洋」の国々が集まって交渉をしているのです。従って、ヨーロッパ諸国は、このTPPには関係がありません。ブランド品は、ティファニーやハリーウインストンなど、アメリカにもたくさんありますが、ルイヴィトンやシャネル、エルメスなど、その多くはヨーロッパのブランドなのです。
ですので、TPPによって、ルイヴィトンやシャネル、エルメスなどの値段が値下がりすることはありえません。ヨーロッパは関係ありませんから。なので、ブランド品が全体的に値下がりするなんていう論調は、これは全然違います。
いかがでしたでしょうか。
TPPとヨーロッパは関係が無いと書きましたが、関係は無いものの、影響は出ているようです。
というのは、ヨーロッパがこんな事を提案してきているようなのです。
「ヨーロッパ:日本がワイン・チーズの関税撤廃するなら日本の自動車部品の関税直ちに撤廃へ」
これは、TPPによって、安価なチーズやワインが日本にたくさん流れ込み、ヨーロッパ産のチーズやワインが売れなくなる…かもしれない、という危機感の表れなのでしょうね。
TPPが始まると、世の中が色々変わりそうです。
少しでも、皆様の暮らしのお役に立てれば幸いです。
それでは、また、次回コラムでお会いしましょう。
有限会社池田質舗
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