非加熱ルビー
さて、今日は、「TPPと質屋」についてお話したいと思います。
いよいよTPPの交渉が始まるようですね。「医療」や「保険」の分野で不安を感じますが、「工業」の面での利益を求めて、TPPに参加する結果になるのだと思っています。
さて、もしも、TPPに参加することになった場合、私ども質屋とTPPはどのように関係してくるのでしょうか。政府資料によりますと、「物品市場アクセス」「衛生植物検疫」「知的財産」「サービス」「投資」「環境」というようなカテゴリに分かれるようです。
このようなカテゴリの中で、一番最初に思い浮かぶのが「知的財産」との関係です。我々質屋はブランド品を扱っていますので、模倣品や海賊版には敏感に反応します。池田質舗では様々なお品物を日々買取していますが、中には眉をひそめるようなお品物も紛れ込んできます。
TPPへ参加することになりますと、今まで以上に模倣品や海賊版への対策が強化され、いわゆる偽物というお品物は減っていくと思います。
次に、我々との関係で思い浮かぶのが、「物品市場アクセス」との関係です。これはいわゆる「関税撤廃」という事なのでしょうけれども、この関税撤廃に伴って、ブランド品が安くなるとは思えませんね。ブランド品の値上がりについて少し前にコラムで書いたばかりですが、ブランド品は値上がりすることはあっても、値下がりはほぼありません。
あとは、「投資」に関係するところで申しますと、金やプラチナの相場がどのように動くのかが気になります。日本国内の金やプラチナの相場は、世界市場に比べ不利な戦いを強いられるケースがあり、日本の富が流出するような事に繋がらなければ良いと思っているのですが、どうでしょうか…。
TPPへの参加は、まだ正式に決まった訳ではありませんが、きっと参加すると思います。
そしてこのTPPはアメリカの「仕掛け」によるものですので、黙っていてはアメリカに有利な条件ばかり飲む事になってしまうと予想しています。
ですので、出来るだけ一般市民への影響が少なくなるように、政府は配慮して欲しいと思います。
少しでも、皆様の暮らしのお役に立てれば幸いです。
それでは、また、次回コラムでお会いしましょう。
有限会社池田質舗