鑑定書と鑑別書って何が違うの?!
さて、今日は、「金箔」についてお話したいと思います。
このコラムでは、金やプラチナ、宝石に関することを色々と述べてきましたが、まだ金箔についてお話していませんでした。大判小判のコラムでお話しているものとばかり思っていましたが、まだお話していませんでした。今回のお題は、「金箔」です。
金箔は、金を凄く薄く引き延ばしたものです。どれぐらい薄いかと言うと、厚さ0.0001ミリメートルなのです。髪の毛の厚さが、およそ0.06mm〜0.08mmと言われていますので、金箔はかなり薄いですね。
さて、金を0.0001ミリに引き延ばすと、どれぐらいの金の量から、どれぐらいの金箔が出来るのでしょうか。1cm角の金があったとします。縦横高さがそれぞれ1cmです。この大きさの金から、10㎡の金箔が出来上がります。10㎡と言いますと、およそ縦3m横3mという事になりますので、これまた相当大きいですね。
では、この薄ぅーく伸ばすのは、日本のどこでやっているかと言うと、これは、石川県金沢市が日本の金箔の99%の生産量を占めています。石川県金沢市と言えば、あの「利家とまつ」の舞台ですね。
で、この前田利家ですが、ちょっと、やんちゃな事をしていたみたいですね。前田利家の時代というと、もちろん江戸時代なのですが、当時、金に関する事業は全て江戸幕府の直轄事業だった訳です。このコラムでも以前「金座」について少し触れましたが、金座も銀座も幕府が行う独占事業だった訳です。今で言うと、日本銀行が紙幣を印刷するようなものですかね。
話を戻しますと、前田利家がどんなやんちゃな事をしていたかと言うと、当時の加賀藩では、幕府に内緒で金箔の製造を行っていたらしいのです。そして、この江戸時代から続く金箔の技術が現在での受け継がれ、先にも述べましたように、国内の金箔生産量の99%を占めているのだそうです。
いかがでしたでしょうか。
金箔にまつわる言い伝えによりますと、「金箔師に癌はなし」という言葉があるそうです。
今では、「金箔エステ」や「金箔入り日本酒」など、金の持つ不思議な力を求めた製品が多くありますね。
たまには、金を食べたり飲んだりしてみますかね。
少しでも、皆様の暮らしのお役に立てれば幸いです。
それでは、また、次回コラムでお会いしましょう。
有限会社池田質舗