忘れることから始めましょう
さて、第23回のコラムですが、「ダイヤモンド?CZダイヤモンド???」についてお話したいと思います。今回は皆様への注意喚起です。ぜひ最後までお読み下さい。
まず、結論から申し上げますと、CZダイヤモンドなどというダイヤモンドはありません。
CZの意味は、「キュービック ジルコニア」の意味で「CZ」と付けています。
ダイヤモンドとCZダイヤモンドは全くの別物です。CZダイヤモンド=キュービックジルコニアなのですから。
本物のダイヤモンドは、およそ40億年かけて地球が生み出した天然の鉱石です。言うまでもなく、ダイヤモンドは非常に価値の高い石です。また、非常に固い石としても知られており、工業用のカッターなどには、その刃先にダイヤモンドコーティングがなされている場合もあります。
これに対して、キュービックジルコニアは、ダイヤモンドを模した人工合成の石ですので、大量生産が可能です。また、ダイヤモンドが持つ硬さもキュービックジルコニアにはありません。
但し、輝きについては、実物とほぼ変わらない程、輝きます。もちろん、本物のダイヤモンドには敵いませんが、キュービックジルコニア単体で見た場合、素人の方にはダイヤモンドと同じ様に輝いているように見えてしまうと思います。
我々のようなプロであれば、肉眼で見分ける事も可能ですし、ダイヤモンドテスターを使えば、屈折率を測れますので、すぐに真贋の見極めが可能です。
しかし、先程も申しました様に、輝き具合は素人の方には判別不能だと思いますので、注意が必要です。
皆様、ネット通販や新聞広告などで非常に安いダイヤモンドネックレスや指輪を見た事はないでしょうか?例えば、1カラットのダイヤモンドが数万円で売られているような広告です。
あまりに安いので、お気づきになると思いますが、中には偽物のダイヤモンドだと気がつかずに購入してしまう場合もあるようです。
いかがでしたでしょうか。
私が思うに、キュービックジルコニアも大変良く出来た石だと思います。
しかし、キュービックジルコニアとして正直に販売すればよいものを、「CZダイヤモンド」などと、さもダイヤモンドであるかのような記載をするのは間違っていると思います。
キュービックジルコニアを否定するつもりは全くありませんが、「ダイヤモンド」だと誤認して購入させるような販売方法には注意が必要です。
少しでも、皆様の暮らしのお役に立てれば幸いです。
それでは、また、次回コラムでお会いしましょう。
有限会社池田質舗
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