非加熱ルビー
さて、第2回のコラムですが、「質預かり」と「買取」についてお話したいと思います。
色々と専門用語が出てきますが、最後に、皆様にも分かり易く説明しますので、お読み下さい。
まず、そもそも、質屋とは何でしょうか?
「質屋営業法」に、このように定められています。
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この法律において「質屋営業」とは、物品を質(しち)に取り、流質期限(りゅうしちきげん)
までに当該質物で担保される債権の弁済を受けないときは、当該質物をもってその弁済に充てる
約款を附して、金銭を貸し付ける営業をいう。
*債権・・・請求出来る権利
*弁済・・・支払
*約款・・・契約内容
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という訳で、質屋は、質屋営業法に定めるように、物品を質に取り、期限を決めて、お金を融資
(貸す)するお店なのです。
ですので、この「物品を質に取り、期限を決めて、お金を融資する」というのが質預かりなのです。
では、買取とは何なのでしょうか?
国語辞典には、このように書かれています。
買取・・・金を払って自分のものにすること。
簡単明瞭ですね。
皆様も、十分にお分かりだと思います。
さて、ここからが本題です。
今回のコラムは、「質預かりって、何?! 買取と何が違うの?!」ですが、皆様にとって、
質屋がどうのこうの、とか、買取の意味がどうこう、こういった話が大事な訳ではないんですよね。
皆様にとって大事なのが、皆様がお品物をお金に換えたい場合、「質預かり」を利用すべきか、
「買取」を利用すべきか、という事なんですよね。
ですので、その判断基準を、これまでの説明を踏まえて、ズバリお話します。
判断基準は、
ズバリ、
「お品物が、お客様にとって、必要なものか、不要なものか」です。
例えば、このようなケースがあるとします。
「急に、友人の結婚式に出ないといけなくなった。ご祝儀を包まないといけないけど、今月は
何かと物入りで、お財布が淋しい。でも、手ぶらで結婚式に出る訳にはいかないから、なんとか
ご祝儀代を工面しなければ・・・」
そこで、何かお金になりそうなものを探し出した所、金のネックレスが見つかったとします。
「よし、この金のネックレスをお金に換えよう」
となる訳ですが、質預かりか買取か、どちらを利用するかは、このようになります。
「この金のネックレスは、もう飽きちゃってるし、ずーっとタンスに眠らせてる。もう使う事は
無いよなぁ」・・・買取
「この金のネックレスは大事にしているので、今だけお金に換えて、結婚式を乗り切ったら、
また使いたい」・・・質預かり
と、このように、皆様のお手元にある品物を、今後も使っていくのか、使わないのか、
不要なものか、必要なものか、で、質預かりにするのか、買取にするのか、変わってくる訳です。
買取の場合、査定金額に納得されましたら、即、その場で現金をお支払し、買取ります。
先程、ご説明しましたように、買取とは金を払って自分のものにすること、ですので、
言い換えると、お客様にお金をお支払する事で、お品物は、質屋のもの、になります。
質預かりの場合、ご融資金額に納得されましたら、お品物を質に取り、お客様にご融資します。
先程、ご説明しましたように、「物品を質に取り、期限を決めて、お金を融資する」のが質預かり
ですので、期限までにお利子(質料)を含めたご融資金額を返済されますと、お品物は、お客様の
お手元に戻ります。
しかし、期限を過ぎても、返済が完了しない場合、いわゆる「質流れ」となり、お品物は質屋の
もの、となります。
という事で、質預かりを利用されるか、買取を利用されるか、この判断は、
「お品物が、お客様にとって、必要なものか、不要なものか」
が判断基準になります。
と、まぁ、このように長々と書きましたが、皆様、「質預かり」と「買取」の違い、お分かり
頂けたでしょうか?
少しでも、皆様の暮らしのお役に立てれば幸いです。
それでは、また、次回コラムでお会いしましょう。