交通事故の相談を依頼する前に準備しておくべき書類について
交通事故の被害者になって弁護士に示談交渉を依頼する場合、何を基準にして選べば良いか悩むと思います。弁護士の経験値(スキル)ばかりに目を向けるのではなく、実際に会って話し、自分と相性が合うかどうかについてもきちんと見極めましょう。
日本には弁護士の専門認定制度はない
交通事故に遭い、示談などの交渉事が生じる恐れがある場合は、早めに弁護士に相談した方が、精神的にも金銭的にも良いと思います。
私たちの国には、現在3万5000人以上の弁護士がいます(平成26年度 日本弁護士連合会資料)。しかし、日本の弁護士には専門認定制度(医師における内科専門医・外科専門医というような専門分野を分ける制度)はありません。
では実際に弁護士を選ぶ際は、どういったことを基準にすれば良いのでしょうか。
近年は交通事故による損害賠償請求が高額化しており、1億円を超えるような事案も珍しくありません。交通事故に強い弁護士選びが、示談金の大小に直結するのでしょうか。
弁護士には得手不得手がある?
一口に弁護士といっても、弁護士や法律事務所によって得手不得手が分かれます。それぞれの弁護士により専門性の高い分野もあります。
近年「刑事事件に強い」「民事訴訟に強い」「夫婦問題に強い」「借金解決に強い」「医療系に強い」といったフレーズを、弁護士や法律事務所のホームページで目にすることが多くなりました。
しかし、「○○に強い」というのは相対的な概念であり、あまり過大評価すべきではないと思います。単に、弁護士や弁護士事務所がその類いの案件についての取扱件数が多く、「慣れている分野」と考えるのが良いでしょう。
無料相談サービスを上手に活用する
実は、交通事故案件などは弁護士のスキルによって大差がでるような類いのものではなく、一部の争いの大きな事案を除けば、「誰が弁護しても結果が大きく変わることはない」といってもいい案件が多いです。
しかし、相手方と示談が成立するまで、弁護士とはお金のことや仕事のこと、治療費やリハビリ費用など公私にかかわるさまざまなことを相談していくことになります。また、示談成立までに長い期間を要する場合もがあります。
デリケートな事柄を話し、また長い期間、コミュニケーションを取っていくためには、弁護士と実際に話してみたとき「自分と相性が合うかどうか」ということが重要になってきます。肌が合うかどうかとは、弁護士を選ぶ際の大きな要素になると思います。
弁護士や法律事務所では、無料相談を行っているところも多いので、そのようなサービスを利用してみることをおすすめします。
無料相談であれば、ダメだと感じたら依頼しなければよいので、ぜひ活用してみてください。