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【知財】【基礎】はじめての出願 事務所・弁理士の選定(シリーズ第8回)

坪井央樹

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テーマ:知的財産

 出願・相談をする弁理士をどう選ぶ目安を解説したいと思います。なお、解説は代理人側からお薦めする内容です。

どこを探せばよい?

古典的な手法としては「人脈」でという方法があります。知り合いの方に弁護士等の法律家、又は、知財部に所属の方がいらっしゃる場合に聞いてみるという手法です。
下記のようなツールで弁理士を個別具体的に探すこともできます。

(ツール1)弁理士ナビ
https://www.benrishi-navi.com/
日本弁理士会が提供している事務所・弁理士のデータベースになります。弁理士の細かな経歴、保有資格、実績も開示されています。
営業範囲・専門分野・業務歴・開発経験の有無・中小企業支援の意思等も見ることができます。

(ツール2)各種支援窓口
公的な機関、金融機関、日本弁理士会が支援窓口を開設しております。例えば、以下のようなところです。
INPIT 知財総合窓口
https://chizai-portal.inpit.go.jp/
よろず支援拠点
https://yorozu.smrj.go.jp/
日本弁理士会 無料相談窓口
https://www.jpaa.or.jp/howto-request/free_consultation/
(東京都の例)東京都知的財産総合センター
https://www.tokyo-kosha.or.jp/chizai/
(千葉県の例)千葉県産業振興センター
https://www.ccjc-net.or.jp/
(千葉県の例)千葉県信用保証協会 中小企業支援コーナー
https://www.chiba-cgc.or.jp/support/

上記のような窓口に相談に行くと、知財関係の場合には弁理士が配置されている場合が多いです。
また、相談までは無料(その後に出願する場合は別料金体制が多いです。)の場合が多いです。

上記のような公的な機関を通すことは必須ではありません。
下記のURLのようにWebでの問い合わせを受け付けている特許事務所もあるので、まずは問い合わせをしてみるのも手です。
武和国際特許事務所の問い合わせフォームの例
https://take-pat.com/contact/

代理人を探すときのポイントは?

専門

弁理士は得意分野があります。医師免許に例えますと、医師免許があれば専門を問わず診察・治療行為ができます。
弁理士も同様に弁理士有資格者であれば特許・意匠・商標・著作権等の知的財産についてであれば特許庁に対して手続きでき、知識もあります。
ただし、医師が外科・内科・・・・というように専門に分かれていると同様に弁理士にも専門があります。
内科の医師が基本的にメスを持たないのと同様に、弁理士も基本的には専門の範囲があります。
絶対ではありませんが、下図のように系統が分かれる場合が多いです。あくまでも参考です。
専門ツリー
特許系の場合、エンジニアと専門の分け方は基本的に同じです。
ただし、エンジニアよりも弁理士の方が「機械」「電気」「化学」のように割と大まかに分類されている場合が多いです。完全にフィットしない場合でも、ある程度専門が近ければ適任者を知っている・紹介できる場合が多いので、できれば専門は合っている方が望ましいですが、ひとまずの相談は受けてもらえる場合が多いと思いますので、専門が多少異なってもまずは大丈夫な場合が多いです。

なお、技術分野で分けると上図のように分けますが、下記のように外国案件を専門にする弁理士もいます。

  •  日本国の出願を外国の出願に翻訳(例えば、米国へならば日本語→英語と英訳します。)/書類作成:通称「内外」と呼びます。
  •  外国の出願を日本国の出願に翻訳(例えば、米国からならば英語→日本語と和訳します。)/書類作成:通称「外内」と呼びます。

知的財産制度は国ごとに書面・法制度が異なるため、各国の特許庁が受け付けてくれるように書面を作り直す、かつ、その国で使われる言語に翻訳が必要です。
知的財産・技術用語は、専門用語であるため、一般的な翻訳とは別に、特殊な翻訳になります。そのため、これを専門としている弁理士もいます。

特許事務所の規模

出願の依頼等を受け付けている多くの弁理士は、特許事務所勤務・特許事務所経営という勤務形態を取っている場合が多いです。
上記の通り、弁理士は専門があるため、複数の弁理士がいる事務所の方が効率的に探せる場合が多いです。

事務所は所属している弁理士の人数、又は、出願件数等で規模を言われる場合が多いです。企業の大企業・中小企業のような言い方に相当します。ちなみに中小企業基本法のような法令で定義はありません。
おおむねになりますが、弁理士が50人以上ぐらいを大事務所と呼ぶ場合が多いです。
規模が大きいほど多様な専門の弁理士が所属している場合が多いため、専門が合う弁理士がいる可能性が高くなります。
ただし、大事務所は、まとまった件数(多くの場合は大企業です。)でないと気乗りが悪い場合があります。
また、大事務所ほど数多くの案件を扱うため、コンフリクト(詳細は下記にします。)が起きる可能性も大きくなります。

なお、弁理士はメーカ等の知財部に所属する企業内弁理士も多くいます。

地域

2/3程度の弁理士は首都圏に集中して所在しています。
日本弁理士会 会員分布状況
https://www.jpaa.or.jp/about-us/members/

弁護士、税理士、中小企業診断士等が都道府県ごとの協会に属するのとは異なり、
弁理士は日本弁理士会(全国統一組織)に属するため、あまり地域性がありません(ただし、関東会等の地域ごとの組織はあります)。
ほとんどの手続きを行う特許庁も基本的に東京にしかなく、手続は多くが専用の端末で可能なため、地域ごとの差がありません。
筆者の所属する事務所では、TV会議等も可能なため、地方の依頼人でも対応しています。

過去の出願内容

公開されている公報を見ることで、過去にどのような案件を扱っているかを参照することができます。

特許情報プラットフォーム J-platpat
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/
「代理人」で事務所名か弁理士名を検索することで過去に扱った案件を見ることができます。
ただし、原則1年半経過しないと公開されないため、直近1年程度の内容は、早期に登録になった等でないと見ることができません。

外国出願の可否

外国へ出願ができる場合とそうでない場合があります。
事務所名に「国際」とある事務所は外国出願が可能な場合がありますが、国によっては不可能な場合があります。
ただし、国内出願はでき、外国出願が可能な弁理士と連携している場合もあります。

コンフリクト

弁理士法で扱ってはならない場合が規定されています。
弁理士法第31条 業務を行い得ない事件
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=412AC0000000049
利益相反/コンフリクトと呼ばれます。
典型的には、競合他社の案件を扱っている事務所は、受任ができないという規定になります。

中間処理の可否

出願は、出願すれば終わりではなく、多くの特許出願は、審査において拒絶理由通知が発せられます。また、権利化後も管理が必要です。
このような対応をしていない弁理士もいます。できれば出願時の状況を知っている方が正確なサポートをしやすいのでアフターサービスが必要な場合には弁理士を選ぶときに確認が必要です。

なお、補助金等のサポートをしない弁理士も多いので、そのような提供するサービスによって選ぶのがよいと思います。

上記の内容で不明な点がございましたら、お手数ですがメール等でお問い合わせ下さい。
以上、ご参考まで。

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