G7サミットでの服装に学ぶ「印象操作」の例
こんにちは、千葉海浜幕張のイメージコンサルタント、城戸景子です。
半沢直樹のスーツが恰好いい
この夏のテレビ番組と言えば、あまちゃんと半沢直樹がその評判を独占していましたね。
特に「やられたら倍返し！」のフレーズが有名な『半沢直樹』。
その内容の面白さだけでなく、主人公半沢直樹を演じる堺雅人さんのスーツスタイルも又、
格好いいと評判のようです。
銀行員という役柄ですので、その装いは決して華やかでなく、むしろ地味といっていいでしょう。
にもかかわらず、男の色気を感じさせるスーツスタイルは、まさに王道のエレガントなスーツスタイル。
30代40代のまさに今が頑張りどころ！というビジネスパーソンに
この半沢スタイル（半沢直樹のスーツスタイルを半沢スタイルと呼ぶことにします）、
是非取り入れて頂きたい着こなしが満載です。
エレガントはシンプルの中にある
少し話がそれますが、伊達男として知られるボー・ブランメル。
彼は18世紀イギリスで、後のダンディズムの礎を作ったとされています。彼にとってのエレガントは、
上質なシンプルさでした。
「皆が君の服装を見て振り返ったら、その着こなしは失敗だ」という有名な言葉が残っているほど、
派手であったり奇抜であることは野暮だと言い切っていたのです。
半沢スタイルを見て思い出すのは、
ブランメルが提唱した“エレガントはシンプルの中にある”ということです。
半沢スタイルには、色をほとんど使用しません。
黒に近いグレーや濃紺、白のバリエーションでスタイルを完成させています。
が、そのシンプルさにビジネススーツにおけるエレガンスを感じます。
又それは同時に、仕事への真剣さや有能さをイメージさせる効果があるのです。
半沢スタイル6つのポイント
では、そのスタイルを6点から確認してみましょう。
【スーツ：濃紺や濃いチャコールグレーの無地スーツ】
黒かと思うほど濃いグレー、濃紺のスーツを着用しています。
濃い色は、全体の印象を引き締める効果がありますので、スタイルが良く見えます。
【上着：肩幅、胸幅にぴったりと合ったサイズの上着、2ボタン】
スーツは肩が命です。肩が大きすぎる、小さすぎるスーツの上着は、それだけでNG。
又注目すべきは、歩いているシーン、立っているシーンの時に、
アンボタンルールに従ってボタンをかけていること。
縦のラインがピシッと決まり、だらしない印象を与えません。
【パンツ：スリム仕立てのパンツ、裾はシングル】
今の主流である、ノータックのスリム仕立てのパンツです。
これもまた、縦のラインをスリムに見せる効果があります。
長さは、ハーフクッション程度と見受けられます。
長すぎるとだらしないですし、短すぎるとお子様のように見えるので、パンツ丈は重要です。
【ワイシャツ：白シャツ、セミワイドカラー】
いつも白ワイシャツを着用しています。
白ワイシャツは、バンカーシャツと言われるほど銀行員の定番です。
襟の開きはセミワイドカラー、襟羽がしっかりとしているので立体感があります。
＊ドラマ中、半沢直樹のワイシャツスタイルでひとつだけご注意頂きたい点があります。
それはワイシャツの下に来ている下着が透けて見えることです。
ワイシャツの下には何も着ないのがセオリーですが、もしも下着を着るのであれば、
外から見えないよう、ノースリーブでVネックのものを選んでください。
【ネクタイ：濃紺や濃いグレーの小紋柄かストライプ】
半沢スタイルの最も大きな特徴のひとつ。ネクタイに華やかな色を投入しません。
色は必ず濃紺や濃いグレー、黒です。
小紋柄が圧倒的に多く、ほんの数回ストライプを着用。柄にも色は使用しません。
又、結び方にも注目して下さい。
プレーンノットではなく、セミウィンザーノットかウィンザーノットの結び方です。
プレーンノットに比べて、ノット（結び目の部分）が大きくなり、存在感のある結び方です。
ワイシャツがセミワイドカラーですので、とてもバランスがいいですね。
【靴：黒の紐靴】
ピカピカに磨かれています。足元まで丁寧に映す場面があまりないので、チェックし辛いのですが、
多少ノーズの長い紐靴のようです。
言うまでもなく、靴はその人の在り方を示すと言われます。
ビジネスではいつもきれいな状態に保たれた紐靴をはくようにしましょう。
さていかがでしたか、半沢スタイル分析。
皆様のスタイル作りに即、取り入れ易い点が多いのではないでしょうか？
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着こなし方が違う役員クラス
他にも、北大路欣也さん扮する頭取や、半沢の宿敵である香川照之さん扮する常務等役員クラスは、
毎回比較的薄い色のストライプ柄スーツを着用していますね。
形もヴェステッドスーツ（三つ揃いのこと）やダブルスーツ、
ワイシャツはペールブルーやストライプシャツ等、
部長次長以下の役柄とは一線を画したスタイルで
登場します。
さらに特筆すべきは、白のポケットチーフです。
頭取以下全役員が本店会議室に集まるシーンでは、全員が胸に白のポケットチーフを
挿していました。
ポケットチーフが、スーツスタイルをワンランクアップさせることを
ご理解頂けるのではないでしょうか。
社会的ポジションに合わせて、スタイルを進化させるのは当然のこと。
なぜならいつもお伝えしているように、ビジネスマナーとしての身だしなみを考える時、
相手が求める服装をすることはとても大事なことだからです。
ビジネスにおいて、身だしなみも又、ビジネスツールです。
半沢スタイル分析を上手に使って、ビジネスにお役立て下さい！
最後までコラムをお読み下さいまして、ありがとうございました。
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