第二創業:僕が勝ったわけじゃない、真実が勝った! <浦安・市川の中小企業支援コラム>
コロナ禍の中、6期連続過去最高益を更新するワークマン。創業者の叔父に請われて三井物産を辞め2012年に入社、「データ経営」を現場に持ち込み、2018年にはワークマンプラスを投入・成功させた戦略家土屋専務が、“全てが善意で動いて幸せになれる経営”の神髄を語ります。日経トップリーダー・プレジデント6月号他より、以下要約抜粋して紹介させて頂きます。
売上げ目標もノルマもなくて元気な店員がいる店
当社には売上げ目標もノルマもありません。営業が軌道に乗った店を加盟店のオーナーに引き売渡す仕組みですが、そもそも、店舗がきちんと品出しをして陳列さえすれば、必ず売れる商品以外は置きません。店員さんには少しでも早く帰って英気を養って欲しい。お客様も、店員が疲れ果てた顔をしているより、元気いっぱいな方が良いですよね。当社は高機能・低価格ながら利益を出し、5年間は競合他社を寄せ付けない仕組みを作っています。競合が参入し、熾烈な競争が生まれることがないように、高付加価値製品には手を出さず、粗利を上げ過ぎないでニッチな市場を守る。儲けられないのではなくて、敢えて儲け過ぎないのです。
品出し、陳列、レジ打ちが店舗の主な仕事
利益確保の上で発注は売れ行きを左右する生命線です。発注は情報を沢山持っている人に任せるのが一番いい。加盟店ではなく、多くの店舗での商品の動きを把握している本部の方が適任なのです。この為、需給予測のアルゴリズム(計算手法)を内製化した「完全自動発注システム」を店舗に導入しました。これにより発注時間は2時間から2分へ大幅に短縮され、店舗での主な業務は品出し、陳列、レジ打ちとなりました。
メーカーが出荷数量を決め当社はその全量を買い取る!
仕入面では当社が出す需給予測による推奨値に国内メーカーが自分達の経験値を加味して出荷数量を決定し、その全量を当社は買い取ります。メーカーは当社以外にも色々取引があり、多くの情報を持っているからです。全てが善意で動いていて、加盟店は本部を、本部はメーカーを信じる。これを当社では「善意型サプライチェーン」と呼んでいます。加盟店の契約更新率は99%であり、メーカーも毎年入札はしますが、ほとんど変わりません。
善意型サプライチェーンには絶対的な軸がある!
販促と商品開発面では、発信力を持つブロガーやユーチューバ--であるアンバサダー30人に善意で宣伝に協力してもらったり、一緒に商品開発をしたりしています。一般の人の意見を聞くよりも、10万人の固定読者がついている彼らの意見の方が正しいことが分かったので、彼らの意見を丸呑みしています。当社には、機能と価格と云う二つの絶対的な軸があります。消費者の声を聞くとき、我々はこの二つに関する声しか聞かない。アンバサダーの声を聞いて、その意見を完璧に反映させた商品を作る。そして1年目は少なめに生産し、消費者の反応をデータで検証して2年目から本格的に勝負する。そして5年以上作り続ける。5年後に通用しないような製品は初めから作らないのです。
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