DX(デジタルトランスフォーメーション)に挑む!  <浦安・市川の中小企業支援コラム>

和泉俊郎

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DX(デジタルトランスフォーメーション<データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化等を変革し、競争上の優位性を確立すること>に向け、危機感を抱く大手企業は社内ベンチャー制度やベンチャーキャピタルファンドを相次いで立ち上げていますが、その草分け的存在の東急で推進役を務める加藤課長補佐(37歳)が、プレジデント10月号で田原総一郎との対談において、改革に向けた現状を語っています。以下要約、抜粋して紹介します。

オープン・イノベーションにより外部のテクノロジーを活用する!

日本社会全体で、消費・労働人口が減少の一途を辿る中、テクノロジーの急速な進歩によってリアルタイムに様々な情報の収集・発信が可能になり、人々のライフスタイルが多様化する中、鉄道、バス、百貨店、スーパー、ホテル、フィットネス、介護など、人的サービスに依存した労働集約型ビジネスの複合企業体である東急グループでは、既存ビジネスの利益を圧迫するこの構造的危機をどう乗り越えるのかが経営課題です。一社だけでは限界を迎えており、オープン・イノベーションにより外部のテクノロジーを活用する必要があるとの認識から、2015年に東急グループとスタートアップ企業で事業を共創する「東急アクセラレートプログラム」を立ち上げました。これまでの4年間で東急グループと協業したいという企業510社から応募があり、審査を通過した21の企業には東急グループの経営資源を使ったテストマーケティングの機会を与え、その中から6社との業務提携及び出資を実行しています。

事業会社のトップは危機感を持ってベンチャー企業から学ぶ!

このプログラムに参加する東急側の事業会社は26ですが、ベンチャー企業と接点を持たせる会議を月に二回持っていて、実際に会って話すと、自分達に出来ないことが彼らには出来ると云う事実に否が応でも気付かされます。事業会社の社長クラスは、相当な危機感を抱いていて、また、お客様と直接的な接点がある現場も、このままではお客様のニーズに応えられないと分かっている。危機感が薄いのは中間管理職ですが、この層は上が旗さえ振ってくれれば、行動が変わります。オセロのように「上と下とではさんで裏返す」イメージで進めています。

ベンチャー企業との事業共創に活路有り!

今年7月には、世界的なイノベーション拠点の形成と国内産業界のオープン・イノベーションの加速を目的として、渋谷駅徒歩1分の立地に、スタートアップ企業を中心に選抜した大企業・投資家・公官庁・メディア等と事業共創を進め、新しいサービス・プロダクトを実社会に送り出す為の「SOIL」(澁谷オープン・イノベーション・ラボ)を開設しました。澁谷から日本が変わります。


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