平成31年度税制改正 配偶者居住権の創設  <浦安市川の中小企業支援コラム>

和泉俊郎

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統計不正問題で揺れる国会ですが、2月8日、漸く平成31年度予算案が上程され、平成31年度税制改正法案の審議もこれから本格化します。今回は、その中から、民法改正に伴い創設された配偶者居住権について、以下、取り上げたいと思います。

配偶者居住権の創設

配偶者の死亡によって残されたもう一方の配偶者が、それまで住んでいた家を一定期間或いは生涯、無償で使用及び収益することができる権利で、2020年4月1日より施行となります。

配偶者居住権の評価方法

評価方法は以下の通りです。

1)配偶者居住権(建物)の価額
建物の相続税評価額一建物の相続税評価額×{(残存耐用年数一存続年数)/残存耐用年数}×存続年数に応じた民法の法定利率(現時点では3%)による複利現価率

2)配偶者居住権が設定された建物の所有権の価額
建物の相続税評価額一配偶者居住権(建物)の価額

3)配偶者居住権(敷地利用権)の価額
土地等の相続税評価額一土地等の相続税評価額×存続年数に応じた民法の法定利率による複利現価率

4)土地の所有権の価額
土地等の相続税評価額一配偶者居住権(敷地利用権)の価額

(注1)残存耐用年数:居住建物の耐用年数(住宅用)に1.5を乗じて計算した年数から居住建物の築後経過年数を控除した年数。
(注2)存続年数:遺産分割協議等により定められた存続年数。但し、配偶者の平均余命年数が上限。
(注3) 建物を配偶者が相続することができなくとも、「6ヶ月間」は一定の要件のもと、その配偶者が建物に居住し続けることができる権利である短期配偶者居住権の評価は¥0。

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