平成31年度税制改正議論スタート!  <浦安・市川の中小企業支援コラム>  

和泉俊郎

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10月2日に第4次阿倍改造内閣が発足後、10月10日には政府税制調査会も開催され、平成31年度税制改正へ向けた議論が実質的にスタートしました。未だ未だ詳細が不明な中、今回は、出揃った各省庁からの税制改正要望の中から、国土交通省の要望する主要な創設事項について、以下、取り上げたいと思います。

国土強靱化税制の創設

改正の趣旨:全国各地で相次ぐ地震・台風被害で企業も被災しており、事業用施設の耐震改修や、防護潮堤・避難棟設置等の防災対策を実施する企業に対し、税制面からの支援が必要。

要望の内容:投資減税(税額控除)や特別償却等による法人税の軽減或いは固定資産税の軽減が検討されていますが、具体案は現時点では未定です。

地域福利増進事業に係わる特例税制の創設

改正の趣旨:所有者不明土地が全国的に増加し、公共事業の推進等様々な局面で実施の障害となっており、都道府県知事による公益性確認を得て設定される使用権が付された所有者不明土地に隣接する土地建物について、不明土地と合わせて地域福利増進事業を進める場合、円滑な事業実施の為には、その所有者への税制支援が必要。

要望の内容:不明土地に隣接する土地を譲渡した場合、譲渡所得から15百万円を控除し、地域福利増進事業の用に供される土地建物の固定資産税・都市計画税を3年間(平成31年4月1日~平成34年3月末)2/3へ軽減する案を提言しています。

高規格堤防特別区域内に再移転した地権者に係わる特例税制の創設

改正の趣旨:民有の土地に盛土等を行う高規格堤防整備事業においては、盛土工事中の仮移転と、盛土後に元の土地に戻る本移転の二度移転となり、一方、工事後は土地の評価も高まり、家屋も新築となって評価額が上昇し、固定資産税も増え住民の負担が大きい為、税制面からの支援が必要。

要望の内容:平成31年4月1日~平成33年3月末の間の再移転については、土地に係わる固定資産税・都市計画税を1/2へ軽減する案を提言しています。


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