令和6年度税制改正大綱 賃上げ促進税制の改正 <浦安市川の中小企業支援コラム>
新しいスキャナ保存制度が来年1月から始動します。12月5日の経営支援セミナー時に取り上げたテーマであり、以下要約してご紹介させて頂きます。
使い勝手が格段と良くなった!
平成28年度税制改正により、領収書等をスマホやデジカメで電子化し保存出来るようになりました。領収書を受け取った社員は、外出先や移動中でも領収書を電子化することができますから、経費精算事務は大幅に効率化します。また、領収書等の原本は廃棄処分出来ますから、書類の保存場所で頭を悩ますこともなくなります。このスキャナ保存制度では、領収書等の使い回しや改竄防止のため「相互けん制」や「定期検査」が要件とされ、これまでは、最低でも3名の人員が必要でした。然しながら、平成28年度改正で、小規模企業者、常時使用する従業員がアルバイトも含め5人以下、製造業は20人以下の事業者を指しますが、その場合、定期検査を顧問税理士等に依頼すれば「相互けん制要件」を満たすこととされました。例えば、1人で事業を営む事業者が領収書等を受領した場合、自らがスキャナで読み取り、紙の原本書類と同等であることを確認し、署名をした後自らタイムスタンプを付与し、定期的な検査のみを「顧問税理士」に依頼すれば、要件を満たすとされます。従って、事業主と顧問税理士の2人だけでスキャナ保存が出来ることになりました。
何でもスキャナ保存してOK?
このスキャナ保存制度の対象となる書類は契約書、請求書、領収書等で自社作成のもの或いは他社から貰ったものです。帳簿書類や決算関係書類は対象とはなりません。何でもスキャナOKではありません。
タイムスタンプは極めて重要!
タイムスタンプとは、電子文書-スキャナ文書が、スタンプで刻印されている時刻以前に存在していたこと並びにその電子文書が改竄されたものでないことを証明するものです。有効期間は10年です。原本は廃棄処分されますから、スキャナ保存制度においては、大変重要な役割を担っています。現在、私がネットで調べた中で、一番安いものでも、月8千円程度です。月3千円程度まで下がれば、レンタル倉庫よりも安くなり、普及が進むと思いますが、あと一息かと思います。
活用開始事業年度の3ヶ月前までに事前承認申請が必要
最後に一つだけ留意事項を申し上げます。スキャナ保存をスタートしたい事業年度開始の日の三ヶ月前までに、所轄税務署長へ承認申請書を提出する必要があります。この承認申請書の受理は9月末からスタートしていますから、早くても来年1月から活用開始となります。事前の承認申請が必要で、直ぐには活用できませんので、この点ご留意下さい。
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