令和6年度税制改正大綱 賃上げ促進税制の改正 <浦安市川の中小企業支援コラム>
安易なクラウド会計が波紋を広げています。某社のクラウド会計は下記のように、融資による資金調達がし易くなると誤解させる内容で紹介されています。
金融機関からの資金調達が容易になる?
本サービスを利用することで、ユーザーは、従来よりも少ない手間と短い時間で、金融機関からの資金調達が出来るようになります。また、金融機関は、これまでの審査において活用が難しかった日次の税務データ・入出金データ・請求データなどのリアルタイム性の高いデータを活用したあららしい審査モデルの開発、ひいては資金提供先の拡大が可能になる他、審査書類提出の手間の軽減、審査時間の短縮などのメリットも期待されます。
金融機関が融資を行うか否かの判断基準は、一重に、融資先に返済能力があるか否かであり、返済能力がない企業に融資すれば、頭取は背任行為をしたと訴訟沙汰になります。つまり、ユーザーがこのクラウド会計を使っているからと言って、融資が保証されるわけではないのです。
審査に役立つ財務データが得られる?
また、日次の税務データ・入出金データ・請求データなどのリアルタイム性の高いデータを活用出来るからと言って、審査に役立つデータが得られるかどうかは分かりません。中小会計要領の適用に関するチェックリストや書面添付により、税・会計の法令諸規則に準拠した適正な財務データであることを税・会計の専門家が保証する場合は別として、中小企業の多くは、一般的に財務データがいい加減で、金融機関はその財務データの裏付けを取るため相当の手間暇を掛けて、実態調査をするとされています。専門家の保証のない財務データは信頼性が薄いのです。既に多くの金融機関が、中小会計要領の適用に関するチェックリストや書面添付に対して優遇金利の適用を実施している事実がそのことを逆証明しています。
クラウド会計やフィンテックの良いところは良いところとして活用することは大事ですが、だからといって、融資が受け易くなる等の説明は、事実に反するものであり、安易な対応は後でしっぺ返しを受けることとなりますので、利用には十分に注意が必要です。
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