平成26年度税制改正 高額給与所得者へ増税か

和泉俊郎

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来年4月の消費税増税を見据え中低所得層の不公平感を和らげるため、自民党税制調査会は、平成26年度税制改正において、年収1千万円を超すサラリーマンの給与所得控除を縮小することを検討しています。

給与所得控除は、領収書の要らない必要経費とも云われ、収入に応じて、65万円から245万円を給与収入から差し引く制度ですが、この控除額の上限を220万円から230万円程度まで引き下げるとともに、控除額の上限に達する年収を、現在の1,500万円超から、1千万円超まで引き下げる案を検討しています。この増税の影響を受ける高額給与所得者は約172万人。

自民党税調は、また、年収2千万円超の企業役員等の給与所得控除を減らす案も検討しており、年収2千万円超から段階的に控除額を減らし、3千万円超の控除額を125万円で頭打ちにする方向で調整するとしています。対象には、国会議員や公務員の一部を含め、控除額は高年収ほど減る仕組みにする意向です。例えば、年収3千万円の役員の場合、控除額は現在の半分程度の125万円になります。

政府・与党は医療や介護などの社会保障分野でも高所得者に対して重い負担を課す方向で検討しており、給与所得控除についても高給取りに応分の負担を求める意向ですが、どこまで調整可能か、余談は許さないようです。


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