片付けられない人の特徴とは?片付け方のコツを紹介
快適な部屋をつくる上で「片付け」は欠かせないことですが、「部屋をきれいに保ちたいのに長続きしない」「片付けが苦手で収納スペースに困っている」といった悩みを抱えている人もいるでしょう。
片付けられない人には共通する特徴があり、片付けられないことで起こりうる問題も存在します。片付けが苦手な人でも片付け方のコツを把握することで、日常生活を快適に過ごすことができるでしょう。ここでは、片付けられない人に向けて片付け方のポイントについて解説します。
目次
片付けられない人の特徴
「急な来客があり、慌てて部屋を片付けた」という経験がある人も多いのではないでしょうか。部屋が散らかっていると持ち物を紛失しやすいなど、片付けられないことによる悪影響は想像以上に大きいといえます。
ここからは、片付けられない人の5つの特徴について解説します。
部屋が散らかっていることに気づいていない
部屋がいつも散らかっている人は、そもそも部屋が散らかっていることに気づいていない可能性があります。
とっさに使った物を元の場所にすぐに戻さない、あらゆる位置に物を置いてしまう(物の定位置が決まっていない)人は部屋が散らかっていることに気づいていない可能性があります。このような場合は、徐々に部屋が散らかっていき、散らかっていることに気づきにくくなる傾向があります。
また、このような人は部屋をすっきり見せるために、物を引き出しの中に詰め込むなど、収納を無視してしまいがちです。
掃除を先延ばしにする
部屋を掃除しなければならないことはわかっているものの、掃除を先延ばしにしてしまう人も片付けられない人の特徴です。
掃除を先延ばしにすると、先延ばしにした分さらに部屋が散らかってしまいます。結果的に片付けなければならない箇所が増えて面倒になってしまうという悪循環に陥ります。
物を捨てることに対して抵抗がある
「いつか使うかもしれない」という考えから、何年も物を捨てられない人も片付けられない人の特徴です。物を大切にすることは良いことですが、「捨てること」をためらっていると物は増える一方です。
「物を捨てることに抵抗がある」「不要な物を集める癖がある」という人は、部屋が片付けられない人の代表的な特徴といえるでしょう。
安い物など頻繁に衝動買いをする
衝動買いが多いことも、片付けられない人の特徴といえます。安価で購入できるセールやバーゲンを利用して不要な物まで買ってしまうと、結局使わずに物は増えていきます。
「すでに持っている服と似たような服を買ってしまう」「商品をよく確認しないまま購入し、結局使い勝手が悪くて後悔する」といった経験がある人は要注意です。
バーゲンや期間限定といった売り言葉に便乗して衝動買いをしてしまうことは、予定外の支出となります。衝動買いには物が増えるというデメリットだけでなく、価値のない無駄な物を買って支出が増えるというデメリットもあります。
収納用品が多い
収納用品を多数購入して「物を詰め込み、一見部屋が片付いたかのように見せる片付け方」をする人は要注意です。
多数の収納用品に物を詰め込んでも、取り出したい時にどこに何を収納しているのか把握できなければ、結果的に不要な物まで詰め込んだ状態となり物が整理できなくなります。
収納用品を買って整理整頓をする前に、持ち物の量を減らすなどして、コンパクトに収納し、「どこに何を収納してあるのか把握する」ことを目指すと良いでしょう。
「片付けができていない」の定義とは?
片付けられない人の特徴について解説しましたが、そもそも「片付けができていない」とはどのような状態を指すのでしょうか。明確な定義はありませんが、以下の3つの項目にすべて当てはまれば「片付けができていない」といえるでしょう。
使わない物が多く置いてある
長期間使っていない物が部屋に置いてあると、部屋が雑然とします。また物が多いと管理が難しくなり、部屋の中で失くしてしまった物と同じ物を購入しなければならないケースもあるかもしれません。
そのような状態を避けるためには、物を手放す覚悟が必要です。友人に譲る、アプリなどを利用してフリーマーケットで売るなど、捨てる以外の方法もあります。使わない物を手放す勇気を持つことで状況は改善するでしょう。
収納ルールが決まっていない
部屋を片付けられない人の多くは収納ルールを決めていないため、物を片付ける場所が決まっていない傾向にあります。収納ルールが決まっていないと、出しっぱなしの状態になるか、元の場所とは違うところに収納することになります。
その結果、次に使う時に思っていた場所に目当ての物がなく、「物を探す」ために時間を費やすことになります。収納ルールとして、それぞれの物の定位置を決めるだけで部屋は整然とします。
「使ったら元の場所に戻す」ことを心がけることは、気軽に実践できる収納ルールの1つです。
足の踏み場がない
足の踏み場がない程散らかっている部屋は、「片付けができていない部屋」に該当します。
「足の踏み場がない」とは床にも物が散乱し、まともに歩けないほど散らかっている状態のことです。このような状態で生活していると、くつろぐスペースがないため、精神面への悪影響も考えられます。
足の踏み場がない部屋は定期的に掃除することが難しく、カビやダニの温床になることで体調を崩す恐れもあります。心身の健康のためにも、早急に部屋をきれいな状態に戻す必要があります。
片付けられないと起こりうる問題
部屋を片付けられないと様々な問題が発生する可能性があります。普段片付けられない人は、デメリットを知ることで、部屋の掃除を意識できるようになるでしょう。
考えられる主な問題は、以下の4つです。
無駄な出費が多くなる
片付いていない部屋では持ち物を管理できないため、自分の持ち物を正しく把握できないという問題が起こります。「必要と思って購入したものの、実はすでに持っていた」ということが起こり、無駄な出費が増える上に不要な物が増えてしまいます。
無駄な出費が拡大すると、家計や貯蓄にも悪影響を及ぼす可能性があります。
無駄な時間がかかる
部屋の中に物が溢れていると、必要な物を取り出したい時に場所がわからず、時間がかかってしまいます。
例えば、銀行の通帳や契約書といった大切な物が見つからない場合は再発行の手続きが必要になり、時間や手間(場合によっては手数料も)がかかります。
健康に悪影響を及ぼす
部屋の中に物が多いと掃除が行き届かないため、ダニやカビなどが発生しやすくなります。これらは、健康に悪影響を及ぼす可能性があるといわれています。
特に布団やカーペットにはダニが発生しやすいためこまめな掃除が必要になります。また、水まわりの掃除を怠っているとカビが発生しやすくなるため注意が必要です。
物の整理や部屋の片付けをすることで、行き届かなかった場所も掃除がしやすくなり、ダニやカビの発生を予防することができます。
引越しの際に別途費用がかかる
片付けられない人が引越しをする場合、整理できていない物の量が多いため、普通の人と比べて引越し費用が高くなる可能性があります。
引越しの際には「単身向け」「ファミリー向け」などの引越しプランありますが、プランごとに基準となる荷物の量が決められています。基準以上の荷物がある場合は、追加費用を請求されるかもしれません。
不要な物をいつまでも部屋に置いておくと、限りあるスペースが狭くなるだけでなく、引越しの際に余計な費用が発生します。特にファミリー世帯は子ども服や子育てグッズなどが増える傾向にあるので、普段から持ち物の量には気をつけましょう。
片付けられない人は病気が原因の可能性も
小さいころから片付けが苦手で、大人になっても部屋が汚い人は、単に「掃除や片付けが苦手」というわけではなく病気の可能性もあります。
片付けられない場合に考えられる病気を、具体例を交えながら解説します。
片付けられない人に考えられる病気とは
掃除や片付けができない人の中には「ADHD」や「ADD」という病気を患っている人もいます。これらは発達障害の一種で、「片付けられない」ことはこれらの症状の1つです。
ADHDとは
ADHDとは脳の機能障害の1つで、注意欠陥多動性障害のことです。ADHDは、近年広く知られるようになった病気で、注意や関心を保つことが難しいといった「注意欠陥」に加えて「集中力が続かない」「待つことができない」「落ち着きがない」といった多動性の症状があることが特徴的です。
ADDとは
ADDもADHDと同様に発達障害の一種で、注意欠陥障害とも呼ばれています。注意欠陥の症状があるものの、ADHDのような多動性の症状が見られないことも多いため、幼少期は周囲が気づかないケースもあります。
これらの病気は自分の特性の1つとしてうまく付き合っていくことが大切です。ADHDやADDを正しく理解して工夫することで、片付けに対する対策を行うことができるでしょう。
片付けができるようになるためのポイントを伝授
ここからは、片付けについて悩む人が片付けられるようになるためのポイントを4つ紹介します。
ここで紹介するポイントを押さえて行動することで、片付けに対する意識が変化することがあります。これらを実践して、片付けを暮らしのルーティンワークとして取り入れましょう。
掃除をするスケジュールを決めておく
掃除のスケジュールを決めておくことは片付けができるようになるための一歩です。「片付けが苦手」という人の多くは、片付けることが生活の一部になっておらず、習慣化できていません。まずは定期的に片付ける日を決めることから始めましょう。
最初は無理なく続けられるペースで、「片付ける習慣化」に注力し、継続することを意識すると良いでしょう。
掃除は、できるだけ午前中に行うのがおすすめです。午前中に掃除を行うことで、すっきりとした部屋で1日を過ごせるため、家事もはかどるでしょう。
衝動買いを控える
バーゲンやセールに惑わされず、購入する前に「本当に必要な物かどうか」を今一度考えるようにしましょう。衝動買いを控えるだけでも、物を買う頻度が下がるため、不要な物が増えるのを防げます。
「捨てられない」物は厳選する
物が多すぎると整理整頓が追いつかないため、部屋が雑然としてしまいます。「どうしても捨てられない」という物を除き、できるだけ不要な物は手放す努力をしましょう。
「思い出の品」は、歳を重ねるごとに増えていきます。思い出の品だからとすべてを保管しておくのではなく、本当に残したい物を厳選することを心がけると良いでしょう。捨てられない写真などは、デジタル化することがおすすめです。
物の定位置を決める
物の定位置を決めることは、片付けができるようになるために押さえておきたいポイントです。使った物を出したままにせず、元の場所にしまうことで部屋はきれいになります。
これは簡単に実践できる取り組みの1つなので、探し物に多くの時間を割いている場合は、すぐに実践しましょう。物の定位置を決めると、片付けや掃除にかかる時間も大幅に短縮できます。
収納アドバイザーにサポートしてもらうという方法も
片付けられるようになるための方法として、収納アドバイザーに相談するという方法もあります。自分ではどうしても状況を改善できない場合は、プロに相談してアドバイスをもらうと、無理なく片付けられるようになります。
ここからは、収納アドバイザーのサポート内容や依頼の流れ・費用相場について解説します。
収納アドバイザーはどんなサポートをしてくれる?
収納アドバイザーは、実際に相談者の家に訪問して部屋の現状や収納状況を確認します。状況を踏まえて収納術や手順を具体的に教えてくれるため、効率的に状況を改善できるでしょう。
自分で工夫して改善するのも方法の1つですが、プロに相談すれば片付けや収納の悩みがスムーズに解消されるため、自ら工夫するよりも素早く結果が得られるでしょう。
依頼後の流れ
実際に収納アドバイザーに依頼した場合の流れは、以下のとおりです。
1.事前打ち合わせ
収納アドバイザーに相談する場合は、事前に打ち合わせを行います。その時、現在部屋にある収納家具や持ち物の内容を確認します。「衣類が多い」「趣味の物が多い」など、持ち物は人によって異なりますが、それぞれの持ち物に相応しい収納方法を一緒に考えてくれます。
2.物を取り出す
部屋の中で溢れている物を片付けるには、収納されている物を含めて、一度すべてを取り出す必要があります。その後、持ち物をすべて把握し、必要な物とそうでない物に分けていきます。必要な物を分別することは、部屋を片付けるために不可欠な作業といえます。
3.適切な収納整理をレクチャー
収納アドバイザーが、実際に収納・整理方法をレクチャーしてくれます。家にある物を収納用品として再利用するなど、部屋全体がすっきりするような収納方法を確認することができます。
また片付けのポイントや、部屋をきれいに保つテクニックも教えてくれます。片付けに関して質問がある場合は、この時に聞いてみると良いでしょう。
費用の相場
収納アドバイザーに気軽に相談できるように、各社には様々なコースが設けられています。費用相場は以下のとおりです。
・相談・コンサルティング: 3,000円~/1時間
・収納講座:3,000円〜/約2時間
昨今のコロナ対策の観点から、電話やビデオチャットでの相談もできます。また、多くの場合、作業時間と訪問するプロの作業者の人数を元に料金が設定されているため、料金は事前に確認しましょう。
マイベストプロでは、利用者のニーズに応じて柔軟な対応が可能です。リビングの収納、キッチンの収納など、部屋の一部の収納相談にも対応してもらえるので、気軽に相談することができます。
まとめ
片付けられないことに悩んでいる人にとって、その原因は様々です。中には病気が原因で片付けられないという人もいるため、「なぜ片付けられないのか」を正しく把握することが大切です。その上で片付けのポイントを理解し、無理なく実践できることから始めましょう。
マイベストプロでは多くの収納アドバイザーを検索でき、経験豊富な専門家がそれぞれの部屋に合う収納術をレクチャーしてくれます。
これまで片付けができずに悩んでいた人は、一度収納アドバイザーに相談してみることをおすすめします。最適な片付け方法を把握することで、すっきりとした部屋を実現し、心身ともに健康な暮らしを送ることができるでしょう。