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佐々木博一

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佐々木博一(ささきひろかず) / 墓石・終活カウンセラー

お墓総合サポートサービス

コラム

ご存知ですか?死後事務委任!

2021年7月1日

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: お墓お墓参り終活 いつから

墓じまいなどのご相談を受けていると、ご相談者の家族構成やお墓に関係するお身内の方の話に至るケースがよくあります。

なぜ墓じまいをしなければならないのか、両親は既に亡くなっていて、姉妹などは嫁に行って県外に住んでいる。自分には配偶者も子供もいない。将来お墓の承継者がいなくなる。

最近よく耳にするようになった「おひとり様」と言われる方々の意見です。また、ご高齢の夫婦だけの世帯の方や、お子様が県外に住んでいて戻って来ない前提の方からのご相談が多いのが、墓じまいのご相談者の特徴と言えるかもしれません。

ご相談者の方が口を揃えておっしゃることは、「自分が元気なうちに。やれるうちにやっておかなければ。自分がやらなければ。」ということをお話されます。

墓じまいのご相談に来られた時は、そのことでいっぱいになっていることが多いですが、墓じまいが終わった後に、ふと「自分が亡くなった時は…?」「誰が何をどこまでしてくれるのだろう?」そんな不安が湧いてくる方も少なくないようです。

墓じまいが終わって一息ついた頃、改めてご相談者ご自身の死後の対応についてのご相談に来られる方も少しずつ増えてきているように思います。

では、もしそのご相談者に「死」が訪れたとき、誰がご遺体を引き取ってくれるのでしょうか?
葬儀や火葬は?埋葬はどこにどんな方法で?遺品の整理は?施設や病院などの未払い分は?
生前に利用していた携帯電話などの解約や料金の支払いは?などなど。

お身内やお子様のいらっしゃる方は、「身内や子供に迷惑をかけたくないから。」という理由から、元気なうちに終活や生前でできることから始められている方が増えてきました。

では、お身内やお子様のいらっしゃらない「おひとり様」の方はどう言っているのでしょう。
「お世話になった方や、近隣の方に迷惑をかけたくない。」
やっぱり、誰かに迷惑をかけられないと思っている方が多いようです。さらに、死後も自分の尊厳を守りたいと思う方も多いようです。

そこで今回は、そういった自分の死後のことについての不安やお悩みの解決策となり得る「死後事務委任契約」の概要についてお話を進めていきたいと思います。

簡単に説明すると、生前にご自身の「死後」の「事務」的手続き等を、第三者に「委任」しておく「契約」のことをいいます。

喪主などを経験されたことがある方はお分かりかと思いますが、一人の人が亡くなられると、実に多くの手続きや、やらなければならないことが発生します。
相続や遺言書に関することも、実は死後事務委任と一緒に考えておくべきことのように思います。

では、具体的に死後事務委任契約において、死後にどのような手続きが必要で、どこまで委任しておけるのか、主な委任の内容は次のようになります。

〇 葬儀・火葬に関する手続き
〇 埋葬・散骨に関する手続き
〇 行政機関発行の資格証明書等返納手続き
〇 勤務先企業・機関の退職手続き
〇 入院費・施設利用料の清算手続き
〇 不動産賃貸借契約の解約・住居引渡しまでの管理
〇 住居内の遺品整理
〇 公共サービス等の解約・清算手続き
〇 住民税や固定資産税の納税手続き
〇 SNS・メールアカウントの削除
〇 関係者への死亡通知

以上のような内容になります。

今回は、細かい詳細は省かせていただきますが、本来なら喪主や身内の方が行政に届出をしたり、それぞれの業者に依頼してやっていただいたり、司法書士や弁護士に依頼して手続きをすることになるのですが、その喪主や身内の方に代わって、第三者が届出や業者への依頼などをして、様々な手続きや解約、清算手続きなどをすることになります。

以上のようなことから、死後事務委任契約とは、喪主の代行をしてもらうような契約と考えても間違いではないと思います。

依頼される方を「委任者」、依頼された方を「受任者」と呼びます。

遠方にお身内の方がいらっしゃる場合でも、諸事情によっては、死後事務委任契約を結び、死後、お身内の方に代わって様々な手続きを行うことも可能です。
ほとんどの場合、この「受任者」には、第三者の方がなるケースが多いようです。

受任者になるための法的な資格などはありませんが、行政書士や弁護士に依頼されることが多いようです。ですが、実務的には各専門業者に依頼して業務が行われることが多いので、必要な部分だけを専門家に委任することも可能です。

例えば、葬儀から火葬、埋葬までについて葬儀社などと委任契約を結び、その時がきたら、その契約内容に基づいて葬儀社から施行してもらうなど。

死後事務委任の内容については上記でお話したように、様々な業務がありますが、全て依頼する必要はありません。委任者が死後、やってもらいたいことだけを契約として委任することも可能です。

契約を結ぶ際に特に気を付けておかなければならないことは、
①契約書を公正証書にすること
②代金のお支払いに関すること
このふたつについては特に気を付けておいた方がいいですね。

委任者の死後、全ての業務が始まります。本当に委任者の遺志なのか、口約束や効力のない文書では信憑性が疑われます。なので、証書作成の費用はいくらかかかりますが、公正証書という形で残しておくことが大事です。

そして、お支払いについてです。生前契約という形で、前金でお支払いを希望される委任者の方もいらっしゃいます。法律的には、死後に業務が行われない限り、それは預託金、つまりは委任者の財産を、受任者が預かっている、という状況になります。

前払いの時は、それが預託金である、つまり委任者の財産であるということを認識しておきましょう(相続の際の相続財産としてみなされます)。

お支払いについては、いくつかの方法がありますが、また後ほどコラムにて解説させていただきたいと思います。

今回は、死後事務委任という、ご自身の死後のことについて、第三者に死後の依頼ができる契約について簡単なご説明をさせていただきました。

ですが死後事務委任契約を進めていく際に、実は死後事務委任の契約内容によっては、どうしても死後事務委任契約だけではクリアできないところや、高いハードルがでてくることがあります。そのため、別の契約や制度についても知っておく必要があります。

例えば、成年後見制度であったり、遺言書の作成であったりと、死後事務委任契約と同時に契約が必要であったり、作成しておいた方が好ましいと思われる書類もあります。

このように死後事務に関連して、知っておきたい法律、制度など多岐にわたってありますので、また後ほどひとつひとつこのコラムでご紹介させていただきたいと思います。

最後になりますが、実際に死後事務のご相談をさせていただく過程で、時には笑ったり、時には涙したり。過去の思い出や人生経験などもお話をされる方が多いです。

過去の自分と向き合い、現在の自分の状況を受け止めて、今後の人生をどう過ごし、どう最期を迎えたいのか。死後事務委任を検討しながら「終活」に取り組んでみるのもいいかもしれませんね。

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この記事を書いたプロ

佐々木博一

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