運用相談するとどんな違いが?
こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
日経新聞によると、金融庁が資産形成について金融機関向けに指針を策定するそうです。
金融庁、資産形成に指針 金融機関向け 顧客本位求める
以下引用
金融庁は人生100年時代を見据えた資産形成に向けて初の指針を策定する。金融機関に対して顧客の資産形成を重視したサービスの提供や金融商品の手数料の明確化など、顧客本位の業務運営の徹底を求める。消費者にも長期の分散投資による資産運用など自助努力を促す。
引用終わり
政府は90年代終わりから2000年代初めに「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げて国民に投資による資産形成を勧めてきました。
当時は人生90年時代とか言われていた頃で、当然政府は年金や健康保険などの社会保障費の増大を考え、老後の生活を国の制度で支えることは難しい(不可能?)ことから、「自助努力」という言葉とともに投資も促していたんですね。
しかし、それから約20年経つわけですが、残念ながら「投資」はほとんど浸透していません。
そして人生100年時代となり少子高齢社会でもう待ったなし!の状態となっています。※記事中には今60歳の人の25%は95歳まで生きるという推計もあると書いてます。
原因として様々ありますが、金融庁は銀行などの金融機関に問題があるという考えが強いようです。
金融庁の森前長官への取材や金融庁からの情報発信を元にして書かれた「捨てられる銀行」という本には、日本の銀行は顧客本位とは到底言えないやり方で銀行の利益やノルマのために金融商品を販売して来たという内容でアメリカのデータと比較して書かれています。
そのため、当然損失を出す方が多くて、結果「投資はギャンブル」という印象を多くの方に与えてしまい、その子供世代にも、「投資なんて絶対するな」というアドバイスを与えている方も多くいます。
私の事務所に相談にいらっしゃる方にもそういう方も少なくなく、資産運用が必要にも関わらずなかなか踏み出せない方もいて非常に残念に思いますし、銀行の罪は非常に重いと思います。
では投資が本当にギャンブルなら、金融庁が勧めるでしょうか?また、世界中で広く資産形成方法として広まるでしょうか?※記事中にも過去20年間の金融資産の伸び率が日本は横ばいでアメリカは約3倍と書かれています。
私をはじめ多くのFPが「投資は車の運転のようなもの」という例え話をします。
車の運転は「いきなり」しませんよね?
交通ルール、安全な運転方法を学び、教習所内で運転技術を学び、やっと仮免許を得て路上に出ます。そして試験をパスしてやっと免許が貰えるわけです。
そして交通ルールを守り安全運転を心掛ければ、大きな事故を起こす可能性は少なくなりますよね?
では投資で損をした方はどうでしょうか?
少なくとも私のところに相談に来た方で言えば、100%「何に投資したかすら知らない」状態でした。
では何故分からないものを買ったのかと聞くと、銀行員が嘘をつくはずがないとか、良い人だから買ってあげたとか、○○銀行とは付き合いが長いとか、銀行や銀行員という信用を信じて買っているケースが多いです。
これは車の運転でいえば、交通ルールも運転の方法も知らないうちに、「この車は速いですよ!」と言われていきなりスポーツカーを運転するようなものです(買っている金融商品は得てして手数料の高いハイリスク商品が多い)
とはいえ、安全に運転しても事故を100%防ぐことはできません。これは投資で言えば損失はある程度覚悟する必要はあるという事です。
ですから、自分がどんな商品を買っていて、それはどのくらいの損失や利益を出す可能性のあるものなのかなどの仕組みは把握する必要はあります。
また、自分が投資に明るくなければ、しっかりとアドバイスやサポートをしてくれる人も確保しておけば安心ですね。
※ヴァンガードという運用会社の試算ではアドバイザーがいるといないとでは3%程度の利回りの差が出るというデータもあります。(車で言えばナビでもありエアバックでもあり任意保険でもあると言えます)
今回の動きで金融機関が顧客本位のサービスを提供する方に舵を切れれば良いですが…
今日もありがとうございました。
※これを機にアドバイザーのサポート付きで投資をスタートしたいという方はこちらからどうぞ。
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