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加藤武範プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

高齢者 独居 施設入所 

加藤武範

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テーマ:高齢者 介護 問題

要介護1の独居の女性Aさん宅に伺った時の事です。
近隣に住む娘さん二人も同席し、今後の生活について話し合いを行いました。
実は、二人の娘さんは、自宅での独居は難しいと考えていらっしゃいます。主な理由は、Aさんの認知機能の低下であったり、娘さんたちの精神的な負担増です。実際、嗜銀顆粒性認知症の診断をこの春に受け、怪しいリフォーム業者や通販業者の出入りが確認されており、不要な契約や買物を繰り返してきています。娘さんたちも定期的に訪問はするのですが、すべてをコントロールするのは難しい現状です。また、長年、近所のスーパーへ買物に連れて行ってくれる80代の友人がいるのですが、だんだん歩行も不安定になってきている状態のAさんを預けるのが娘さんたちにとって、大変気が引ける状況になってきています。
そこで、娘さんたちは数か月前にサービス付き高齢者住宅へ入居申し込みを行いました。もちろん、本人さんも連れて、「いずれお世話になろう」と本人さんの了解も頂いたわけですが…
いざ、娘さんたちが「入居しよう」とAさんに声をかけると、Aさんは首を縦に振りません。
担当ケアマネジャーとして、私はAさんに話しかけました。

ケアマネ:「何かあった時、一人暮らしは不安じゃないですか?胸が苦しくなった時も去年は救急車を呼んだんですよね…施設で生活すれば、そういう不安を感じる必要ありませんよ。二人の娘さんもAさんの一人暮らしを大変心配しています。また、娘さんたちも病院に連れて行ったり、買物連れて行ってくれるお友達や隣近所の住人に気を遣ったり、いろいろ負担を感じていると思います。娘さんたちの精神的肉体的負担を軽くする為に、そろそろ施設入居を考えて頂けませんか?」
Aさん:「施設には行きたくありません。ここで独りで暮らします」
ケアマネ:「また、骨折して入院したり、自宅で意識なくして、そのまま…みたいな事が起こりえますよ。娘さんたちは、そういう事が起こった時に後悔したくないから、施設入居を勧められていると思います」
Aさん「うん。でも、施設には行きません」
・・・とうとうAさんは泣き出してしましました。

二人の娘さんは、あきれ顔…
本人が嫌と言っているのに、無理矢理に施設に入居させる訳にはいきません。このように、一人暮らしをしている方を自宅から施設に入居させる事は、難易度が高いことが多いです。何か起こった時、そのタイミングを逃さず、施設に入居させる…そういう見極めがとても大切です。

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加藤武範
専門家

加藤武範(ケアマネジャー)

合同会社福寿想

リハビリ病院で医療ソーシャルワーカーをしていた経験から、地域のネットワークとも連携。従来の福祉的な視点に捕らわれない柔軟な発想で、介護を必要としている方やその家族にとって本当に必要な介護を提案します。

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