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孤独死 遭遇

加藤武範

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テーマ:高齢者 介護 問題

お昼過ぎ、Wデイケアの管理者の方から電話がありました。

Wデイ「✕さんをお迎えに行ったのですが、どれだけ自宅の呼び鈴を押しても、携帯に電話しても出てくれません。何か聞いていますか?」
ケアマネ加藤「いや、特に聞いていません。家族さんに連絡してみますね」

娘さんへ電話
娘さん「そうですか…先週、自宅に行きましたが、元気でした。一度見に行ってもらえませんか?」
ケアマネ加藤「わかりました。様子見てきますね」…もうすでに嫌な予感(一人で行くのは微妙と思い、社内で手の空いている職員に声をかけ同行依頼)

自宅はアパ―トです。呼び鈴を鳴らしましたが、無反応。電動車いすで外出される方なのですが、電動車いすは自宅前にあります。✕さんは、要支援2の一人暮らしです。
アパートの裏手はベランダになっています。丁度、✕さんの部屋のカーテンが半分開いています。ベランダに手をかけて背伸びして、部屋の中を伺いました。

ベッドで横向きに眠る✕さんを発見。左肘をつき、左手を上にあげた状態です。

同行した職員にも確認してもらい、「これは、あかんな…」という事になりました。ただ、ベランダと窓越しなので確かな事は言えません。


※アパートはイメージです。実際のアパートとは違います。

娘さんに連絡
娘さん「今すぐ向かいますが、30分はかかります。大家さんに連絡してもらえませんか?警察や救急に連絡するのは、待ってください。寝てるだけかもしれないので…」
大家さん「外出中で、戻るのに1時間かかります」
地域包括支援センターへ連絡
地域包括支援センター担当者「私も行きます」

ここで地域包括支援センターの管理者から電話あり
「死亡の可能性あるから、鍵を開けて、部屋に入らない方が良いよ。先に警察に入ってもらった方が絶対良い。警察より先に部屋に入っちゃうと極端な話、殺人や強盗の可能性を残すことになるから…」

なるほど、ナイスアドバイスです!
娘さんに事情を説明して、警察、救急に連絡する事になりました。
警察、救急が到着し、窓ガラスを割り、本人の死亡を確認。その後、刑事の事情聴取がありました。

発見時は「どうする。どうする」と気持ちばかりが焦り、時間や様子など意外と覚えていないものです。
事情聴取を見据えた記録を取る事、とても大切です。皆さんも参考にしてください。
人助けと思い、むやみに部屋に入ってはダメです!!!

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加藤武範
専門家

加藤武範(ケアマネジャー)

合同会社福寿想

リハビリ病院で医療ソーシャルワーカーをしていた経験から、地域のネットワークとも連携。従来の福祉的な視点に捕らわれない柔軟な発想で、介護を必要としている方やその家族にとって本当に必要な介護を提案します。

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