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加藤武範プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

高齢者 入院 自宅退院

加藤武範

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テーマ:高齢者 介護 問題

ケアマネ担当している要介護2の男性(Aさん)の話です。認知症はありますが、奥さんの見守りのもと、なんとか歩いてトイレまでは行けて、食事も自分で食べれる状態でした。
そんなAさんが、10月上旬に体調を崩して、39度の発熱、腎臓の数字が思わしくないという事で定期的にかかっていた市民病院に1週間の入院となりました。そして退院日の翌日に、自宅訪問したところ、主介護者の奥さんが、深刻な表情でこんな話をされました。

奥さん「昨日、病院に迎えに行ったら、車いすで押されて、本人が出てきて、看護師さんから『はい、どうぞ』という感じで渡されました。玄関から家に上げようと思っても、足が上がらないし、家族総出で何とかベッドまで運びました…今日もトイレまで歩けないし、このままの状態では家で介護や面倒はみれません…食事もベッドを斜めにして体を起こして、お粥や刻んだおかず、トロミのお茶で食べさせてあげてくださいと言われたんだけど…」

担当ケアマネとしては、さすがに病院側に少し問題があると感じました。
なぜ病院は、退院日の相談時に、身体状況を正確に家族に伝えて、「この状態で家で生活できるか?介護できるか?」を確認しないのか?不思議で仕方ありません。コロナの影響で入院中に本人に会うことはできませんので、本人の状態を家族も確認できないという事情は分かりますが、こんなご時世だからこそ、正確な情報を病院は家族に伝えるべきだと感じます。

介護認定を受けていて、何らかの基礎疾患があるような高齢者では、1週間入院したら、歩けなくなった…という話はよく聞きます。上記のような事態にならないように、高齢者を介護している家族の方は、退院前にしっかりご本人の状態を情報収集することをお勧めします。
もし、病院の看護師さんとどう話して良いか分からなければ、担当のケアマネさんから聞いてもらうのも一つの手だと思います。




コロナウイルスもインフルエンザもこの冬、まだまだ予断を許す状況ではありません。介護認定を受けている高齢の方及びその家族の方は、少し頭の片隅に入れておいてください。

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加藤武範
専門家

加藤武範(ケアマネジャー)

合同会社福寿想

リハビリ病院で医療ソーシャルワーカーをしていた経験から、地域のネットワークとも連携。従来の福祉的な視点に捕らわれない柔軟な発想で、介護を必要としている方やその家族にとって本当に必要な介護を提案します。

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