STEP5 対策を立てる【基本②】収束思考と実行計画の具体化

釜剛史

釜剛史

テーマ:AI時代の問題解決メソッド

前回の発散思考でアイデアを広げた後に必ず必要なのが、収束思考です。
せっかく出た数多くの案も、そのままでは絵に描いた餅になってしまいます。
収束思考とは、出てきた解決策を整理・評価し、やるべき順に並べて実行計画へ落とし込むプロセスです。



収束思考とは?

収束思考は、発散で出たアイデアを「選び」「組み合わせ」「磨き込む」段階です。

1.評価基準を設定する
 例:効果の大きさ、根本原因へのインパクト、組織目標との一致度
2.やるべき順に並べる
 「取り組みやすさ」ではなく「真因に最も効くかどうか」で優先順位を決める
3.全体の整合性を確認する
 複数案を組み合わせたときに矛盾や重複がないかを整理する

実行計画の具体化

収束の後は、選ばれた解決策を実行計画に落とし込みます。
計画の具体化には、次の3つが欠かせません。

  • 担当者の明確化:「誰がやるのか」
  • 期限の明確化:「いつまでにやるのか」
  • 成果の明確化:「何が達成されれば成功とみなすのか」

ここを決めないと、改善活動は「いい案が出ただけ」で終わってしまいます。

ケース:物流業での改善活動

ある物流企業では「配送遅延を減らす」というテーマで20以上のアイデアが出ました。
収束思考により「できるものから」ではなく「遅延の真因に最も効果があるものから」を基準に選びました。

  • 荷受け時間の再設計(根本要因に効く施策 → 最優先)
  • 配送ルートの最適化(次に効く施策)
  • 繁忙期の臨時人員投入(一時的対応策 → 補完的に実施)

この「やるべき順」の整理により、限られたリソースを最も効果的に使え、遅延率は3か月で20%削減されました。

発散と収束のバランスがカギ

  • 発散思考だけでは「夢物語」で終わる
  • 収束思考だけでは「小さな改善」にとどまる
  • 発散で広げ、収束でやるべき順に絞ることで、現実的かつ本質的な解決につながる


まとめ:収束は「やるべき順」で決める

  • 収束思考は「真因に効く順」に優先順位をつける
  • 実行計画は「誰が・いつまでに・何を達成するか」を明確にする
  • 発散と収束の両輪が、改善を成果へとつなげる





AI時代の問題解決メソッド(32/50)

次回予告
STEP5 対策を立てる【ロジック】HOWツリーで「解決策の全体像」を描く


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釜剛史
専門家

釜剛史(イノベーションコンサルタント)

株式会社あくるひ

企業研修、コーチング、技術経営コンサルティングの三つのアプローチでイノベーションを実践的に支援。富士写真フイルムやトヨタ自動車での実体験を基に、「横から目線」でクライアントの愉快創造を活性化します。

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