STEP5 対策を立てる【基本①】対策立案の基本―発散思考

釜剛史

釜剛史

テーマ:AI時代の問題解決メソッド

「どんなに考えても、似たような案ばかり出てくる」
「結局、当たり障りのない解決策に落ち着いてしまう」

問題解決の現場でよく耳にする悩みです。
その背景には、発散思考が不足していることがあります。
STEP5「対策を立てる」では、まず発散思考によって解決策の“幅”を広げることが重要です。



発散思考とは?

発散思考とは、制約や実現可能性を一旦脇に置き、できるだけ多様な解決策を出していく思考法です。

  • 量を優先する:「数が質を生む」という前提でアイデアを大量に出す
  • 否定を保留する:「そんなの無理」より「もしやってみたら?」と受け止める
  • 枠を外す:「常識」「業界慣習」「前例」から自由になる

これにより、従来の延長線では出てこない発想が生まれます。

ケース:製造現場での残業削減

ある製造現場で「残業を減らしたい」という課題がありました。
通常は「作業効率を上げる」「シフトを見直す」といった定番案に終始してしまいます。

そこで発散思考を取り入れ、あえて「実現可能性は考えない」というルールでアイデアを出しました。

  • 工場を完全自動化する
  • 夜間作業を海外拠点に委託する
  • 残業を“評価対象”にしない制度を導入する

一見すると極端ですが、この中から「残業時間を可視化し、管理職評価に反映する」という実効性のある施策が生まれ、改善が進みました。

発散の中に、実行可能な種が眠っているのです。

発散思考の場をつくるコツ

  • ブレストのルールを明確にする(否定禁止・量を優先)
  • 異なる立場の人を混ぜる(現場・管理職・顧客など)
  • 短時間で集中する(制限時間を設けて一気に出す)

こうした環境設計が、発散思考を支えます。

まとめ:幅がなければ深さも出ない

  • 発散思考は「解決策の幅」を広げる基本プロセス
  • 実現可能性は後で考えればよい
  • 幅広い発想があるからこそ、後の「収束思考」が活きる




AI時代の問題解決メソッド(31/50)

次回予告
STEP5 対策を立てる【基本②】収束思考と実行計画の具体化


発散で広げたアイデアをどう選び、磨き込んでいくかを解説します。
「アイデアは出るが実行に結びつかない」と悩む方は、ぜひご相談ください。


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釜剛史
専門家

釜剛史(イノベーションコンサルタント)

株式会社あくるひ

企業研修、コーチング、技術経営コンサルティングの三つのアプローチでイノベーションを実践的に支援。富士写真フイルムやトヨタ自動車での実体験を基に、「横から目線」でクライアントの愉快創造を活性化します。

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