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天然ラドン温泉とは

2020年8月7日

テーマ:ラドン温泉の効果・効能

コラムカテゴリ:美容・健康

ラドン温泉はラドン発生装置による安全なラドンガスをラドン吸入室に送られた設備のことです。サウナは体外から温めますが、ラドン温泉は体内から温めます。
では、天然ラドン温泉とは、どのようなものでしょうか。

「天然」のラドン温泉とは、そして、天然の放射能泉とはどう違うのか、また、微量の放射能を含む温泉療法とはどのようなものかをご紹介します。

天然ラドン温泉とは

天然温泉で微量の放射能を含むものを放射能泉といい、ラジウム鉱石や花崗岩からラドンが自然に溶け出して温泉となっています。

昭和54年に定められた新泉質名では、温泉水1kgにラドンが111Bq(Bq=ベクレル:放射能を表す単位)以上672.7Bq未満含まれている温泉が「単純弱放射能泉」「含弱放射能泉」、672.7Bq以上含まれている温泉が「単純放射能泉」「含放射能泉」となっています。

一方、ラドン温泉は、天然温泉の位置づけではなく、ラドン発生装置で人工的にラドンをラドン吸入室に送り込むもので、送り込む先のお湯は水道水でも「ラドン温泉」には変わりありません。では、「天然ラドン温泉」は天然温泉なのか、人工温泉なのか、ということになります。

天然ラドン温泉は、それ自体に効能を持つ天然温泉に人工的にラドンガスを送り込んだ温泉です。天然温泉には、前述の放射能泉の他に、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、二酸化炭素泉、含鉄泉、酸性泉、含ヨウ素泉、硫黄泉があります。天然温泉にラドンを加えることで相乗効果が期待できます。

では、天然温泉の放射能泉が優れているのかといえば、そうでもありません。天然の放射能泉に含まれるラドンは含有量が一定せずゼロのこともあります。また、地中からくみ上げ、加水や加熱をすることでほぼなくなってしまうこともあります。
またラドン以外の放射性元素も多く含まれているのです。
ラドン自体も名前は同じでも違う性質の物質ということもあるのです。

そのため、ラドン発生装置で安定した一定量を送り込んでいるラドン温泉のシステムを導入することで、ラドンの効果を持続させることができます。

温泉イメージ

天然ラドン温泉の効果

天然温泉の多くは、肌がツルツルになる「美肌効果」や、傷の治りが良くなるなどの「殺菌効果」、体の芯から温まって湯冷めしにくいなどの「保温効果」が主な入浴効果として挙げられています。そして、何よりリラックス効果で体の疲れが癒やされることが天然温泉の魅力です。

ラドン温泉は、皮膚からも呼吸からもラドンが吸収され、体の中から効果を発揮します。体が温まって血管が拡張するほか、ラドンは、あらゆる物質の中でも特に強いイオン化作用があるので、中性脂肪やコレステロール、過剰な糖分などの老廃物をすみやかに代謝させて血液をサラサラにします。

また、ラドンは脂肪との親和性が高いので、脂肪が多く含まれる副腎皮質、脾臓、中枢神経、赤血球に集まりやすく、甲状腺疾患、動脈硬化、高血圧症、神経痛、痛風、慢性胆嚢炎などの症状改善を期待できます。中でも、脂肪の多い神経の髄鞘(ずいしょう)に作用して痛みを和らげるので、関節リウマチや運動器疾患の症状改善にも有効です。

温泉効能イメージ

病気治療への応用の可能性

人体に物理化学的な刺激が加わると、ホルモンの働きにプラスの作用が起こることがあります。この作用をホルミシス効果といいます。
微量の毒を体内に入れると、毒物を排出しようと副交感神経反射が起こり、消化器官が活発化したり利尿効果が上がったりします。

鍼やお灸による治療も似たようなもので、鍼で小さい傷をつくって傷を治そうとする力を引き出す、お灸による熱の刺激が代謝を活発にするなど、ホルミシス効果は、症状の回復や健康増進などに役立ちます。

天然である放射能泉に含まれる微量な放射能も、人体にホルミシス効果をもたらします。放射能によって体内にヒドロキシルラジカルという活性酸素が生まれ、活性酸素の近くにある組織や細胞を傷つけるので、それに反発する力を呼び覚ますと言われております。

さらに、ヒドロキシルラジカルによって起こる、解毒作用、細胞代謝、細胞内でのエネルギー変換などの刺激が、自律神経を沈静化したりホルモンや代謝異常を調整したりするため、鎮痛・消炎の効果が現れます。

鎮痛・消炎作用については、オーストリアのバード・ガスタインという町でラドンガス吸入療法が行われており、その効果が確認されています。

かつて金を採掘していた坑道の入り口にある病院で、医師に診察を受けたリウマチ性疾患や硬直性脊髄炎などを患った人々は、病院から2kmほども奥の坑道にあるサウナのような治療室で吸入と温熱療法を行っています。

バード・ガスタインは、アルプスの山々に囲まれた峡谷に沿って連なる温泉地のひとつです。この地にあった金鉱山で働いていた作業員が、重労働の後にも関わらず疲労回復が早くて病気になりにくいということが評判になりました。
第二次世界大戦後に本格的に調査が入ると、坑道に発生したラドンガスの影響であることがわかり、ラドンを使った療養施設がつくられるようになったのです。

ラドンは、入浴後20分ほどで体内濃度が最大になり、それから速やかに減少していきます。浴室から出て20分もすれば、ほぼ体外に排出されて体の中には残りません。
また『発汗は健康のバロメーター』とも言われており、入浴者ご自身で簡易健康診断を出来るのです。
健康な方ほど、短時間でサウナ以上の発汗があります。
お試し下さい。

この記事を書いたプロ

早川善輝

湯治のプロ

早川善輝(ラドン温泉ホテル 湯~とぴあ)

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