~ 士衛塾空手を通して、伝えたいこと 31 ~
士衛塾山梨の門下生に向けた、私からのメッセージを転載します
2023年 6月号 士衛塾山梨ニュースより
この間感じたことなどを、こちらに書いています。ぜひ、皆さまご一読いただければ幸いです
■ この間の大会~素敵な成長をしています~ ■
この間の、全日本大会、全関東、福島県大会は、出場者の成長と素晴らしさを感じた大会でした。普段の稽古態度、空手への想いなどか試合から伝わってきました。極真館全日本では、一般女子(明日香、美琴、優奈、帆南)の安定的な強さ、一般男子(龍平)のセンセーショナルな勝利、盧山会長からもお褒めの言葉をいただきました。シニア(後藤、小野)では、後藤先生の技ありを取られた後の逆転の一本勝ち、51歳からの部に62歳で挑んだ小野さんの初戦の勝利と立ち向かう姿、ジュニアでは、保坂傳は、昨年の全日本では新人の部で優勝、今年は上級で準優勝でした。この一年、上手くできたり、できなかったり、悩みながらも前を見て稽古を続けた結果が出ました。梶原旅人も小さいころから続けてきた成果が出てきました。渡邊一心も今後がとても楽しみです。
そして、後藤先生、一週間後の全関東大会でもまたも入賞しました。挑戦しても勝てない時期がありましたが、ここにきて成果が出始めました。人はどこで成長するか分かりませんね。上手くいかなくて悩んだことやモヤモヤとくすぶっていた時もあるでしょうが、それでも続けてきた。成果が「成長」という形で結果になってきました。
福島県大会、前川輝は、一回戦、なんと前蹴りと後ろ回し蹴りの一本勝ちでした。タイマーの不具合で1分30秒の試合を2分やるというハプニングがありましたが、素晴らしかったです。渡邉龍之介は9級にもかかわらず上級の部に挑戦。2勝して決勝は、背も高く帯も上でとても強い選手です。いつも大きくて強い選手と戦っている龍之介に「龍之介は、大きくて強い選手と戦うのが得意だよな」と言ったら「うん、大丈夫」。
結果は敗退しましたが、臆することなく戦いに挑む彼の背中は大きかった。
自分たちの試合が終わり、その後は私たちの応援をしてくれ、とてもありがたかったです。
参加した家族は、行きや帰りに、水族館や遊園地などを楽しみつつとても楽しく過ごせました。ちなみに会場の隣には簡単な遊園地があり、入り口には地元の食材のお店があり、そちらも楽しむことができました。
ぜひ、来年も行きましょう。
■ 想像力を身に着ける ■
「風吹けば桶屋儲かる」という江戸時代から続くことわざをご存じでしょうか?今はあまり使われないのかもしれません。読み方は「かぜがふけばおけやがもうかる」です。
これは、「強い風によって砂ぼこりがたつと、砂ぼこりが目に入ったために盲人がふえ、その人たちが三味線で生計を立てようとするため、三味線が多く必要になり、三味線の胴に張る猫の皮の需要も増え、そのために猫がへり、その結果、増えた鼠が桶をかじるので桶屋がもうかって喜ぶ」というものです。ある事によって、まったく無関係と思われるところに影響が出る、また、とてもあてにできそうもないことに期待をかけるたとえです。
ここまでとは言いませんが、「想像力」はとても大事で、いつも生徒には「イメージしなさい」と教えています。特に組手強化クラスでの練習では想像することを大事にしています。
その人がイメージをして行っているか否かは「シャドー」をしてみるとよくわかります。
「シャドー」とは、「一人で仮想の敵を想定し、自ら立って手足を動かす。仮想の敵からの攻撃を避けながら、パンチや蹴りを繰り出すなどの攻撃をする」ことです。
よくいます(笑)。攻撃だけしかしていない人。相手の攻撃は全部受けている人。
ウオーミングアップで攻撃だけの練習をしているのなら良いのですが、そうではない場合は、相手を想像し、攻撃を受け流す、合わせ技などを繰り出すなどができると、より実戦的になります。
また、この技を捨て技にして、この本命の技をしっかり当てる、相手の呼吸や表情を感じ取り、「相手、すごく疲れている」「今の技、痛がった、嫌がったな」などの想像力を働かせ、勝利へと導かせることができます。
「お父さんやお母さん、今日とっても疲れているように見える。私がお手伝いをしたら少しは休めるかな」
想像力を身に着けることは、「優しさ」につながっていきます。
■ 想像力の無さは周りに迷惑を及ぼす ■
回転寿司などの迷惑行為をSNSで拡散した問題では、様々な視点から様々な見方がありますが、ひとつは「想像力の欠如」です。当の本人も「まさかここまで」とは思っていなかったと思います。軽いイタズラと思って行った行為が、企業や業界に多大な損失と国民に不安を与え、そこに働く人たちの生活も不安にさせてしまった。
企業の評判を下げることは、そんな想像力の無さから来るものでした。
私たちの道場も同様で、評判を下げることは容易いです。大会会場で選手や父兄等がマナーの悪い行為をする。道場での駐車の問題、借りている施設の破損等々。せっかく築き上げてきた信頼が、一部の人たちによって崩されるのは大変許しがたいです。
師匠の言葉がいつも私の中にあります。
「士衛塾は、単なる町道場ではなく、空手の技術はもちろん、武道を教え、社会を教え、ルールを教えるところです」。
門下生とご父兄の皆様ひとりひとりが、今までの信頼の上にさらに今後の士衛塾山梨の信頼を作っていきます。
ぜひご協力をよろしくお願いいたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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皆さまと出逢えるのを楽しみにしております。
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