~ 士衛塾空手を通して、伝えたいこと 22 ~

伊藤龍吾

伊藤龍吾

テーマ:伝えたいこと


↑初めての昇級したての「藤巻家」2008年5月撮影


士衛塾山梨の門下生に向けた、私からのメッセージを過去のニュースより転載します。

2019年 5月号 士衛塾山梨ニュースより

■コロンビア支部へ■
 行きは3月29日(金)午前に成田を発ち、3月29日(金)の夜、コロンビアのサンティアゴ・デ・カリに到着しました。
 帰りは4月1日(月)にカリを発ち4月3日(水)の午後成田に到着しました。
 行きは時間が戻り、日付変更線を越えるため、その日に到着。逆に帰りは時間が進み、時間の感覚が分からなくなります。そして、帰りは、カリ→マイアミ(4時間のフライト)、マイアミで8時間半待ち、マイアミ→ダラス(3時間のフライト)、ダラスで11時間待ち、ダラス→成田(13時間のフライト)、成田→甲府(高速バスで3時間)約42時間と気の遠くなるような時間でした。
 しかし、ダラスの空港では、夜中に到着したにもかかわらず、寝ずにずっと木村最高師範と渡辺指導員と話しが盛り上がっていました。まるで修学旅行の様でした。疲れが吹き飛ぶほど、コロンビアからたくさんの「元気」をもらってきました。
 今回のコロンビア支部セミナーは、私の方が勉強させていただきました。土曜日、日曜日で4つのセミナーを行いましたが、生徒さん達から伝わってくる、「教わったことは全部吸収しよう」という姿勢。声の大きさ。挨拶。休み時間の自主練。私たちへの対応。どれをとっても今の日本の生徒さん達は残念ながら負けています。サラリーマンの平均月収が1万5千円~2万円、治安が悪いと言われている発展途上国のコロンビアにです。
 私達は豊かになり過ぎで、無くしてはならないものを無くしているのではないかと感じました。このままでは、空手母国 日本が他の国に追い越されるのは時間の問題とも思いました。やはり、気を引き締め、しっかり教育をしていこうと思いました。それは日本人が忘れかけている「武道精神」です。

■「武道」とは■
 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、「武道(ぶどう)は、広義には古武道を含むが、狭義には明治維新以降に古武道から発展したもので、人を殺傷・制圧する技術に、その技を磨く稽古を通じて人格の完成をめざす、といった道の理念が加わったもの。古武道と明確に区別する場合、現代武道と呼ぶ。道の追求という点については、残心(残身、残芯)などの共通する心構え所作などから茶道や日本舞踊、芸道ともかかわりを持つ。また、乱取りや自由組手などを行うことからスポーツとの共通点がある。
 武道の理念は時代あるいは組織や個人により様々であり、正反対の考え方さえ存在しているが、主要武道9連盟が加盟する日本武道協議会は「武道は、武士道の伝統に由来する我が国で体系化された武技の修錬による心技一如の運動文化で、柔道、空手道、剣道、相撲、弓道、合気道、少林寺拳法、なぎなた、銃剣道などを修錬して心技体を一体として鍛え、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う、国家、社会の平和と繁栄に寄与する人間形成の道である。」と制定している」・・・と書かれてます。
 私は、武道は人生の縮図であり、幼少期から始める武道は成長する過程で大切なものを学び、大人になった際、必ず役に立つもの、大人になって始める武道は、自分自身の人生を見直し、さらに新たな成長を感じるものだと思っています。
 ただし、双方とも「続けていれば」の話しです。昔、少し武道を習っていた程度では全く役に立たないと思っています。最低限「黒帯」にはならないと「大事」な事を分からずじまいです。特に茶帯で辞める人は、そこまで頑張ってきたのだから、あと少し頑張れば良いのに、結局のところ最後が乗り越えられない、あと一歩が足りない人になってしまいます。
 結果として、その人が空手で習ってきたことは、「最初は一生懸命やるけれど、最後に壁を乗り越えられない自分を作ってしまったこと」です。非常に残念です。私の門下生にはそうなってもらいたくない。世の中、たくさんの黒帯がいるのですから、誰でも黒帯には絶対になれます。年齢や性別、身体能力等関係なく、絶対になれます。必要なのは「一生懸命」と「あきらめない心」だけが必要です。
 なぜなら、私たちが行っているのは勝敗が全てのスポーツという「競技」ではなく、日々の鍛錬の「試合(ためしあい)」も行いながらも、人生をどう生きていくかを探求する「武道」だからです。

■出席簿をつけてみて■
 3月から出席簿をつけてはじめ、もうすぐ2カ月が経とうとしています。今までは漠然と把握していた出席回数を数字として「見える化」したところ、興味深いことが見えてきました。意外と来ているようで来ていない人。逆に来ていないように見えて、来ている人。遅刻が多い人。などなど。
 先月に続き再度、出席簿のカウントの仕方について説明させていただきます。1回の練習につき、出席・見学が「1」、遅刻・早退は「0.5」でカウントします。例えは本部の土曜日練習では、午前クラスから型クラスまで参加すると「3」となります。大会や行事への参加も「1」となります。
 3月で一番練習量が多かったのは、一位伊藤帆南先生の53.5回です。次いで二位、私の34回。そして三位 伊藤里紗先生の20回です。4位 矢﨑凜夏17回。5位 坂井力丸と山田征弥15回でした。
 練習回数を見ると、一位の帆南先生は、週に一度の練習量の人の一年以上分を一ヵ月で行っていることとなります。矢﨑・山田・坂井も3から4ヶ月分の練習をしていることとなります。わすが一ヵ月でこの差ですから、一年経ったらとてつもない差になりますね。
 当たり前ですが、この練習量の差が実力の差に繋がっていくこととなります。ちなみに帆南先生は先3月空手を休んだのは、3日だけです。週一回の練習の人は、週に一回来てあとの6日は休みです。練習量も大事です。可能な限り増やすことをお勧めします。そして、練習に来られない方は、ぜひ自宅での予習・復習をしてみてください。上達します。一時間も二時間もしなくても良いです。5分でも10分でもポイントを絞って練習すれば良いです。学校の勉強と一緒です。みんなで上達しましょう!

■全支部合同練習を行います■
 5月は、大会行事等が無いため、じっくりと練習をする良い機会です。そこで、士衛塾山梨の全支部合同練習を行います。日程は5月19日(日) 午前9時30分より、午後16時まで、会場は春日居小学校体育館(笛吹支部練習会場の隣の体育館)です。基本から型、組手までしっかりと行います。ぜひこの機会にレベルアップを図ってください。

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

伊藤龍吾プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

伊藤龍吾
専門家

伊藤龍吾(格闘家)

新國際空手拳法道「士衛塾」山梨県支部

世界大会入賞者を多数持つ士衛塾では、初心者から上級者まで、目的に沿った指導ができます。指導者はプロとして自覚と誇り持ち、常に研究と勉強・実践を怠りません。一流の道場からは一流の選手が育ちます。

伊藤龍吾プロは山梨日日新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

「日本人の心」を追求する空手指導のプロ

伊藤龍吾プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼