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税務調査 最近の事例から・・1

野上明人

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テーマ:税金問題



 税務署が行う「税務調査」、納税者側からみると出来れば避けて通りたいもの。必ずしもすべての人のところに来るわけではありませんが、不正のにおいをかぎつける嗅覚はなかなかのもの。ここでは私が直接体験した脱税事件とその顛末について記してみたいと思います。

 <建設業・個人>

 夫が職人2人を雇って建設業をしています。よくある話ですが、妻が子供を面倒見ながら経理と申告をしていました。特に悪意があったわけではないのですが、専門知識がなかったので結果的に損していました。
 まず新居の住宅ローンの金利部分をすべて経費計上していました。住宅の一部を事業に使っている場合には、その部分は住宅ローン控除の対象にはなりません。しかし、住宅ローンの金額をすべて所得税の税額控除対象にしているうえに、住宅ローンの利息部分を事業所得で経費計上していました。
 その他、消費税の計算では明らかに簡易課税が有利でしたが、簡易課税を選択せずに本則で申告していました。おまけに青色事業専従者の申請をしておらず、税務上はただ働きで、配偶者控除を受けるだけでした。その後、青色事業専従者の届出をしたことにより、月額15万円・年額180万円を経費にしたため、配偶者控除の38万円との差額142万円の利益圧縮となります。(節税)
 このほか、請求書や領収証の不備など、いろいろ基本的な指摘を受け、修正申告しました。(写真は記事と関係ありません)

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野上明人(税理士)

野上明人税理士事務所

「パソコンが苦手、経理が分からない」。そんな個人事業主の方、小規模法人の方が得意です。融資相談も得意です。税務に関する相談には無料で応じていますので、お気軽にお問い合わせください。

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