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うつは誰でもなりうる(講演要旨2)

村田晃

村田晃

テーマ:心理相談・カウンセリング


2月16日に富山県中部厚生センター主催の研修会で、うつについての講演をしましたので、
その要旨を参考にしていただけたら、と思います。
村田 晃(心理学博士 PhD University of Denver USA)

2.うつの原因

様々な要因が挙げられている。すなわち、気質・性格などの心理的要因から身体的要因
(脳の化学物質[神経伝達物質]の障害、体のリズムの障害、遺伝要因など) や、
環境要因 (失業などの生活上のストレスなど) の影響、あるいはこれらの要因の複合などである。
また、個人個人の持つ特有な要因(生育歴など)が更に原因の特定を複雑にしている。
したがって、原因については個人個人の状況をよく見ないとすぐに結論は出せない。

3.うつになる割合

他の心の病気に比べて圧倒的に出現頻度が高い。
生涯のうちに、10人に1人、特に女性は4人に1人はうつになるとの統計がある。
ただし、実際にはその出現割合はもっと高いかもしれない。何故なら、うつの人が皆な医療機関を
受診しているとは限らないからである。

なお、うつについて特徴的なのは、社会的地位や収入・学歴に関係なく
誰でもなりうるということである。
例えば、心理専門家の方が一般の人に比べてうつになりやすい、という調査結果がある
(米国デンバー大学での私の博士論文による)。

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村田晃
専門家

村田晃(心理カウンセラー)

うつ心理相談センター

法務省心理技官として25年勤務後、米国の2大学院に15年留学、カウンセリング心理学修士号及び博士号取得。 留学中にうつ病になり精神科病院にも入院。その体験からうつへの関心を強め、以後うつを多面的に研究

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