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村田晃

心理相談・カウンセリングのプロ

村田晃(むらたあきら)

うつ心理相談センター

コラム

「カウンセリングにおいての私の面接のやり方」

心理相談・カウンセリング

2011年12月27日 / 2015年10月10日更新

「カウンセリングの実際」についての私の連載の中で、前々回の「人は心の悩みをどう解決
するか」では、各自が既に持っている自己資源や社会資源の活用について述べました。
そして、自分だけでは対応できない場合の手段として心理専門家の援助を求める際に、一般
の人が抱く「カウンセリングを受ける前のためらい」について前回述べました。

今回は、いよいよ心理カウンセリングを受ける決心をした場合の、その後の具体的な経過に
ついて述べたいと思います。

なお、最初にお断りしておきますが、以下のことはあくまでも私自身のやり方です。
カウンセラーによっては違う対応をするであろうことをお含みおきください。

1. まず、私はカウンセリングについては、直接会ってお話をお聞きする面接カウンセ
リングのみ行っています。言い換えれば、電話によるカウンセリング、あるいは手紙や
Eメールでのカウンセリングは行っていません。

理由は、電話や手紙では充分な情報が得られないからです。
(なお、電話相談については、私自身以前に「いのちの電話」の相談員をしたことがある
ことから、自殺予防のための危機介入の手段としての電話相談の意義は認めています。
しかし、通常のカウンセリング場面では、いろいろな手掛かりが得られる面接が最も良い
と考えます。)

2. いよいよ実際の面接場面ですが、私が相談者の方からお聞きしたいのは、「何が問題で、
どうしたいか」です。

通常のカウンセリングでは、初回の面接は生い立ちを詳しくなど問診に時間をかけますが、
私の場合は、最初から問題解決に焦点を合わせていきます。理由は、相談者は問題解決の
ために来所されたと考えるからです。

ですから、私がお聞きすることは、最初から「何が問題ですか」、そして「それをどうしたい
ですか」です。

その私の質問に対してどのようにお答えになるかは相談に来られた方の自由です。言いたく
ないことはあえて言っていただく必要はありません。私の質問にも答えたくない事には答えて
頂かなくても一向に構いません。

その理由は、私は、カウンセラーと相談者との信頼関係の度合いに応じて、相談者は自身の
本当のことを語り出す、と考えるからです。

何を話するかの主導権は常に相談者の側にあるわけです。

3. また、私は、相談者の話す内容そのものよりも、その背景にある感情に焦点を合わせて
います。言い換えれば、話される事柄の事実関係よりも、その事柄をどう受け取っているか、
に関心があるわけです。

その理由は、ものごとをどう受け取るかは人によって違う、そして人はそれぞれ自分の特有の
価値観・世界観に基づいてものごとを受け取る、と考えるからです。
言い換えれば、いわゆる客観的な現実というのは存在しない、人はそれぞれ独自の現実を
持つ、ということです(実存心理学の捉え方)。

ですから、私は、いわゆる客観的な事実よりも「その人の現実」とは何かに関心があるの
です。そのため、私は事実関係の確認としての仕事や学校などの具体的な個人情報について
はほとんどお聞きしません。
必ずお聞きする個人情報といえば、相談者のお名前(名字)だけです(領収書発行のため)。

4. 一旦、相談者が問題と思っていることを特定し、またそれをどうしたいかを語れば、あと
の全ての時間はその対応策の検討に注がれます。

この際も、私は相談者が既に持っている各種の個人的・社会的資源(個人的な強みや人間関係
のネットワークなど)を利用できないか、をまず考えます。

その理由は、私は当事者である相談者こそがその問題について最も良く知っており、したがって
その解決策についても最も情報を持っていると考えるからです。

5. ですから、カウンセラーとしての私の役目は、新たに解決策を見つけるというよりは、まず
相談者が既にもっている各種資源を利用できないかを考えることです。なぜなら、相談者が
うっかり見逃しているあるいは気付かない資源の活用法があるかも知れないからです。

そして、もし既存の資源が全て利用されている場合には、そこで初めてどのような新しい資源が
必要かについて、共にいろいろ意見を出し合い検討していきます。

言い換えれば、カウンセラーである私が一方的に解決策を提示するのではないということです。
相談者の方は、ひょっとしてそれをカウンセラーである私に期待されているかも知れませんが、
私はその期待には添えません。
私は、当事者が問題解決に当たれる力を基本的に持っているという立場でカウンセリングを
進めていきます。

6. 私のカウンセリングの面接の結論として、初回の面接でどこまでやるかの決まりはありません
(例えば初回は問題点の把握までとか)。 あくまでも相談者次第です。
通常あるように一回のカウンセリングは一時間で終わり、後は毎週一回といった定型的な方法は、
私は取りません。

言い換えれば、初回のカウンセリングで解決策まで行き完結するということも往々にしてあり
ます。

ですから、私は、相談者さえよければ、2時間でも3時間でも一回のカウンセリングに時間を割き
行けるところまで行きます。

というのは、多くの心理的な問題は数回以内のカウンセリングで問題解決に至っている、という
米国での研究結果があるからです。

ですから、相談者に時間と労力をかけて何回も足を運んでもらうよりも、短期間に集中的に問題
解決に当たった方が効率的ではないか、と考えるからです。

この私のやり方については、相談者からのフィードバックがなかなか聞けませんので実際のところ
どうなのか分かりませんが。

うつ心理相談センター所長
心理学博士(PhD University of Denver USA)
村田 晃

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