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コラム
その4. うつをどう考えるか (二回目)
2010年11月26日 公開 / 2011年11月6日更新
心理学博士の村田 晃です。
前回は、うつにはいい面もあると述べました。
なぜなら、うつの十人に一人あるいはそれ以上と
いう高い出現率は、進化論の適者生存の見方から
すれば、その存在に意味がある、つまり人間の生
存に役立つ面がある、と考えられるからです。
進化論の立場から心の問題を考える研究者は、
人間の心は、体と同じく環境に適応するように
自然淘汰により形作られてきたと考えています。
これらの研究者は、人間の心の究極の目標は単に
「幸せ」を追い求めるのではなく、人間を種とし
て残していくことだと考えています。
言い換えれば、うつは環境に対する適応行動で
あり、自然が人間に与えた生存のための一方法で
ある、というのです。(続く)
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