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大人の英語/1年後と2年後

2024年1月31日

コラムカテゴリ:スクール・習い事

           
看護師をなさっているAさんからメールを頂いたのは一昨年の1月のことでした。40歳代の働き盛り、女性の方でいらっしゃいます。「英語をもっと勉強しておけば良かったと思っている」「シフト勤務なので空いている時間や曜日を教えてほしい」とのことでした。

ちなみに当館には看護師さんの生徒さんがよくいらっしゃいます。医師の生徒さんもお出でになります。人命を支える医療の現場は多忙を極める大変なお仕事と思いますが、お忙しい中から英語も学ぼうとなさる熱意と人間力に胸打たれます。

こうして始まったAさんとの学習ですが順風満帆にスラスラ進んだわけではありません。無理もありません。ン十年振りの英語ですし、そもそも英語は苦手で苦労なさっていたそうです。しかし基礎の基礎から始めて、焦らず慌てず、一歩一歩、着実に歩みを進めていきますと徐々にではありますが英語の世界が広がっていきました。

以下は昨年の今頃、つまりご受講開始から1年後にAさんが取り組んだ実例です。英文を覚えたのではありません。この日本語を初めて見て、その場で即座に英語になさったのです。

・君が困った時に助けてくれるような友を選びなさい。
・ここでは君の言いたいことを何でも言っていい。
・うちの赤ちゃんは僕の行くところはどこでもついてくる。
・どんなに寒くても毎朝プールで泳ぐんだ。
・湯川博士は日本でノーベル賞を得た最初の人だった。

それから1年経ちました。本日の授業でAさんが同時通訳した文は以下です。

・教えるということが如何に難しいかは自分が教師になって初めて分かることです
・欠点のないものはいないのだから他人の良い点を見つけるように務めよう
・彼が会社に来られるようになるまでは相当長く掛かるのではないかと思う
・大都会に住んでみると故郷の静かな村が懐かしく思える
・昨年の夏にひとりで北海道旅行に行った。自分の気ままに振る舞えるから一人旅が好きだ
・必要な時いつでもすぐ分かるように机の上のものはきちんと整理しておきなさい
・どんなに苦しい環境に身を置かれても不平一つ言わない人もいる
・ヨーロッパの何処へ行っても日本ほど子供向けの本や雑誌が沢山出版されている国はない

こんな英語を駆使できる看護師さんて凄くないですか?
昨年の例文は「関係詞」の練習でした。本年のものは「関係詞」「名詞節」「副詞節」「接続詞」を含んだ例文になっています。つまり1年目は「単単元」だったのに対し、2年目は「複合単元」に進化しています。「継続は力なり」ですね。

「うわっ、マジですか、完璧です。よくぞここまで来ましたね、天才です!」などと言いながらレッスンしています(笑)。

この記事を書いたプロ

上野伸彦

英語個別指導のプロ

上野伸彦(英語の以学館)

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