
「お客様への手土産に、自社らしいコーヒーを添えたい」「ホテルのお部屋に置く一杯を、市販品ではなく特別なものにしたい」「新しい物販アイテムとして、ドリップバッグの導入を検討している」
このようなご相談を法人のお客様から日常的にいただいています。
当社では、国際コーヒー鑑定士「Qグレーダー」として豆を選定し、ご要望に合わせてブレンド・焙煎を行い、パッケージデザインまで一貫してお引き受けしています。
今回のコラムでは、オリジナルドリップバッグの制作を初めて検討される企業ご担当者様に向けて、進め方の全体像と、つまずきやすいポイントの整理、そして発注前にご確認いただきたい事柄をまとめました。
ドリップバッグ制作の基本的な流れ
オリジナルドリップバッグの制作は、おおまかに「ヒアリング → 豆の選定・サンプル試飲 → 焙煎・粉砕 → 充填・パッケージ印刷 → 納品」という流れで進みます。文字にすると簡単に見えますが、実際にはそれぞれの工程で、ご担当者様にご判断いただくポイントが複数あります。
まずヒアリングでは、ドリップバッグの用途を共有させていただきます。展示会の配布用なのか、宿泊施設のお部屋に置く一杯なのか、自社ECで販売する商品なのか。用途によって、求められる味の方向性、パッケージのデザイン要件、ロット数、納期、すべてが変わってきます。私のところでは、まずこの「使われる場面」を一緒に具体化することから始めます。
次に豆の選定です。お打ち合わせでお話しいただいた印象や、貴社のブランドが大切にしている価値観をふまえて、私の方から候補となる豆を数種類ご提案します。実際に試飲していただき、「もう少し酸味を抑えたい」「コクをはっきり出したい」といったフィードバックをいただきながら、最終的な配合と焙煎度合いを決めていきます。Qグレーダーとして「世界共通の物差し」で評価しつつ、最終的にご担当者様の感覚に納得いただく。この両輪が大切だと考えています。
小ロットからご相談ください
ドリップバッグ制作の発注を検討される際、最初の心理的なハードルになるのが「ロット数」です。私のところでは、基本は1000個単位でお引き受けしていますが、「いきなり1000個は不安」というお声を多くいただきます。
そのため、私のところでは小ロットでのご相談にも個別に対応しています。たとえば「まずはイベント用に少量を試したい」「社内会議での試飲用に試作を作りたい」といったケースです。少量での制作は、量産時に比べると一個あたりのコストはどうしても高くなりますが、本発注前に「自社のお客様に渡してみて反応を確かめる」段階を入れることで、結果的に大きな失敗を避けられます。
私が小ロットの相談を受ける理由は、初めてドリップバッグを発注する企業様の不安をできる限り減らしたいからです。一度の試作で完璧な答えにたどり着くことは稀で、多くの場合、現場のお客様の声を聞きながら少しずつ味やパッケージを調整していきます。だからこそ、最初の一歩を小さく踏み出していただける選択肢を残しておくことが、ご担当者様にとっても、私にとっても大切だと考えています。
フルカラー印刷と窒素充填、細部に宿る品質
私のドリップバッグは、ロゴなどの印刷をフルカラーで対応しています。これは、企業のブランドカラーやキャラクターを忠実に再現するために重要なポイントです。シンプルな黒一色や二色刷りでは表現できない、ブランドの世界観をパッケージで伝えることができます。
もう一つの特徴が、窒素充填です。コーヒー豆は焙煎後、酸素に触れることで時間とともに風味が損なわれていきます。袋の中の酸素を窒素に置き換えることで、一定期間品質を保ちやすくなります。手土産やノベルティーとして配布した後、お客様の手元で袋を開けたときに「香りが立つ」状態を保つために、この工程は欠かせません。
細部にこだわる理由は、お客様の手元に届いた一杯が美味しくなければ、どれだけ立派なパッケージを作ってもブランドの印象は逆に下がってしまうからです。私のところでは「最後の一杯まで、ちゃんと美味しい」を実現するために、印刷も充填もていねいに進めます。
環境配慮型素材を使う際のポイント
近年、環境への配慮を重視される宿泊施設様や事業者様から、環境配慮型素材を用いた個別制作のご相談が増えています。プラスチック使用量の削減、再生素材の活用、生分解性のある素材への切り替えなど、ご要望はさまざまです。
ご検討いただくときに知っておいていただきたいのは、「環境配慮型素材は、どれを選んでも同じではない」ということです。素材によってバリア性能(酸素や湿気を遮断する力)に差があり、選択を誤ると、せっかくのコーヒーの風味が早く落ちてしまう場合があります。私のところでは、お客様のお考えになる環境配慮の優先順位を伺ったうえで、現実的に選べる素材をご提案します。
また、コストの面でも、従来のフィルム素材と比べて単価が上がるケースがあります。「ブランドメッセージとして環境配慮を打ち出したい」のか、「コストを維持しながら一部だけ切り替えたい」のか、ご担当者様のお考えを丁寧に伺い、無理のない選択肢をお出ししています。
発注前に整理しておきたい4つのこと
初めてドリップバッグの制作を検討される企業ご担当者様は、発注前に次の4点を整理しておくと、打ち合わせがスムーズになります。
1つ目は、「使う場面」です。配布なのか販売なのか、対象は誰なのか、何個必要なのか。これが固まると、その後の判断がスムーズになります。
2つ目は、「予算感」です。一個あたりいくらまでが想定なのか、トータル予算はいくらなのか。事前に幅を共有いただけると、現実的なご提案がしやすくなります。
3つ目は、「味の方向性」です。「酸味のあるすっきりした味」「コクのあるまろやかな味」「個性は控えめで誰にでも飲みやすい味」など、ざっくりした表現でも構いません。
4つ目は、「ブランドの世界観」です。貴社のブランドが大切にしている価値観や、お客様にどう感じてほしいか。これがパッケージデザインや味の最終調整に影響します。
もちろん、これらすべてが整理されていなくても大丈夫です。ご相談いただきながら、私の方で整理のお手伝いをいたします。「まだ漠然とした段階」という方こそ、お早めにお声がけください。
・自社ノベルティーとしてオリジナルドリップバッグの制作を検討中の企業様
・宿泊施設のお部屋に置く一杯を、特別なものにしたいホテル・旅館様
・物販の新商品としてドリップバッグを企画したい飲食店・物販店様
・環境配慮型素材を使ったオリジナル商品を検討中の事業者様
田島珈琲製作所まで、まずはお気軽にご相談ください。


