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「公認心理師の職責」の柱と 職業倫理とは

2017年9月23日 公開 / 2021年3月1日更新

テーマ:研修・セミナー

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

公認心理師法が2015年9月に成立し公布、2017年9月から施行されるにあたり、(社)日本健康心理学会 第30回大会で研修会が行われました。(社)日本心理学諸学会連合理事長/甲南大学文学部人間科学科子安増生博士により、公認心理師カリキュラム等検討会で新規科目「公認心理師の職責」を初年次教育に位置づける講演がされました。掲載のご許可を頂いたにもかかわらず、どの内容も重要で意義深く割愛することが惜しまれ、なかなかまとめられずにご紹介が遅れましたことをお詫びいたします。検討会で先生方が苦慮されるのも無理からぬことと拝察できました。
法律成立の経緯と公認心理師法の要点は・国民の心の健康の保持増進 ・保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・組織の5分野で4行為を業とする ・文部科学省と厚生労働省の共管資格 ・3コース ○学部卒業+大学院修了コース ○学部卒業+実務コース ○専修学校卒業コース というものでした。

士と司と師の違いとして、士が技術的側面、司がみなし公務員的側面、師が対人的側面をもつことから、公認心理師にはあえて師を用い、その意味で他の心理士は用いることができずに区別しますが、内科と外科ではそれぞれ役割が違うのと同様との例えも、わかりやすいものでした。

心理学基礎科目「公認心理師の職責」に含まれる事項として、1.公認心理師の役割 2.公認心理師の法的義務及び倫理 3.心理に関する支援を要する者等の安全の確保 4.情報の適切な取り扱い 5.保健医療、福祉、教育その他の分野における公認心理師の具体的業務 6.自己課題発見・解決能力 7.生涯学習への準備 8.多職種連携及び地域連携と、内容は盛りだくさんであり、15回のシラバスに仕上げる案も、柱のひとつひとつがていねいに説明され、大変参考になりました。「人の心を扱う」ということは重責であって、多くのことを学んでお伝えしたいのに、短いコラムで紹介しきれないのが本当に残念です。

『守るべき他のすべてのものに勝ってあなたの心を守れ。命はそこに源を発しているからである』箴言 4:23

特に興味深かった「公認心理師の職業倫理」として、・APA倫理綱領及び行為規定 ・綱領として A.善行と非行 B.忠誠と責任 C.品格 D.公正 E.人権と尊厳への敬意の計5項目 ・行為規定として、○倫理的問題の解決 ○能力 ○人間関係 ○プライヴァシーと守秘 ○広告と声明 ○記録保存と報酬 ○教育と訓練 ○研究と出版 ○アセスメント ○セラピーの計10項目です。筆者を含めた心理職のみならず人と関わるすべての対人援助に対して当然求められてしかるべき、心理教育の根幹をなす大切な内容と思いました。社会全体で意識を高め、人の心や尊厳への理解を深めることができますように。

この記事を書いたプロ

星河愛子

女性の心のケアと目標達成を後押しする健康心理士

星河愛子(サテライト合同会社)

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