枯れそうな樹木、害虫被害で弱った樹木へは、土壌改良が有効です
植木屋で購入する樹木は根鉢の根が密になるように作っており、枯れにくい状態になっています。そのため、どの時期に植えても枯れにくいですが、晩春や夏の植栽では樹木へ大きなダメージを与えることになります。それは樹木の貯蔵エネルギーが関係しているからです。
一般的に樹木は晩秋から春の萌芽前までは貯蔵エネルギー量が多く、萌芽後から夏までは増減しています。貯蔵エネルギー量が十分にあれば、植栽のために根を切っても再生しますが、十分にないと生育不良を起こす可能性が高くなります。その生育不良が原因で、せっかくの美しい樹形が崩れたり、うまく根付かずに枯れてしまうこともあるので、もったいないことだと思います。
植木市場では、11月中旬頃から植木が全国から出回るようになり、この時期は美しい樹形の植木を選べます。そして、樹木は枝葉の成長が停止している時期(11月から3月頃まで)でも、根は若干ですが成長しています。したがって、11月から翌年の1月頃が樹形を選びながら植木を購入でき、春の萌芽までに根を成長させることができる、より良い時期だと考えています。
ただ、霜や寒風など寒さが厳しい地域では、真冬の植栽は植木の根や幹を傷めるので、寒さの対策をしっかりと行うことが肝要であり、寒さが和らぐ3月頃に植栽することもよろしいかと思います。
庭木におすすめの樹種 美しい樹形を永く楽しめ、剪定管理が簡単