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島田英泰

自然を利用して景観の美しさと生活の質を高める庭師

島田英泰(しまだひでやす) / 造園業

緑生環

コラム

枯れそうな樹木、害虫被害で弱った樹木へは、土壌改良が有効です

2019年8月21日 公開 / 2021年3月25日更新

テーマ:植栽

コラムカテゴリ:住宅・建物

樹木に枯枝や害虫の被害が目立ってきたら

樹木は根から養分や水分を吸収しています。この根の成長が不良だと、枝や葉へ水分が十分に行き渡らず、枝の先端から枯れてしまいます。根を十分に成長させるためには豊富な水分が必要ですが、見落としがちなことに豊富な酸素も必要なのです。一般的な住宅の庭園では、建築するときに庭園の土壌を固く締め付けて(転圧して)しまうことが多く、土壌の通気透水性が悪い状態です。このような土壌では根の成長が不良になりますし、固い土壌は放っておいてもなかなか柔らかくなりません。これはマンションの緑地でも同様です。
また、通行や草むしりのために頻繁に土壌面を踏み歩くことは、土壌をとても固くします。

庭園やマンションの緑地は土壌の面積が多くの場合”狭小”で、さらに土壌が固くて通気透水性が悪いと、樹木は生育障害を起こす可能性が高くなります。主な障害では、「枝の先端が枯れてくる」もしくは「樹木の大部分が枯れてしまう」、「葉の緑色が薄い」、「葉の数が通常よりも少ない」などがあります。樹木が弱れば害虫への抵抗力も弱まります。このような障害があると見栄えが悪くなるばかりか、根の成長不良が原因で台風等による倒木が起こりやすくなり、害虫被害が目立つようになることもあります。

土壌改良の方法

樹木を植える時は土壌の通気透水性を改善する処置を行ってください。特に、根は酸素を必要としているため、通気性がとても大切です。土壌改良の方法は、「割竹を竪穴に入れる(竪穴式土壌改良)」、「枝葉と土壌・少量の石もしくはガラを植穴へ層状に重ねる」、「溝を設ける」などがあります。竪穴式土壌改良は、すでに樹木を植えて根付いた状態でも施すことが可能です。土壌の質にもよりますが、単純に土壌を耕すのみでは自然転圧によって元の固い土壌に戻ってしまうことがあり、それでは十分な効果が得られません。土壌や周辺の状況から土壌改良方法を判断することが大切です。
枝葉と土壌の層状
竪穴式土壌改良

土壌を改良して庭園の質を高める

住宅地や都市部で育てにくい樹種(自然度の高い所で良好に育つ樹種)は、土壌改良を施す事で良好に育てることができます。
庭木におすすめの樹種 美しい樹形を永く楽しめ、剪定管理が簡単
住宅地へ植えることができる樹種が増えれば、問題が少なく、自分の好みにあった庭園ができると思います。

ドクダミ、ササ、ゼニゴケなどの雑草でお困りの方は、土壌改良がおすすめです。これらの雑草は、通気透水性が悪い固く締まった土壌に良く生えるので、土壌改良によって生えにくくすることが可能です。

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