樹木の大きさを縮小させるより良い剪定方法
ヒートアイランド、都市部の粉塵飛散、都市化の拡大から、自然回帰などの豊富な緑を求める人たちが増えています。マンションでは豊富な緑を設けることで不動産価値が向上しているケースがあり、企業では経済的利益に貢献しているようです。
不動産や環境に関する情報サイトでは
以下インターネットから引用
屋上緑化や壁面緑化では、省エネ効果もありますが、集客や宣伝といった効果も大きいようです。例えば、大阪市内に建つ「なんばパークス」では、屋上緑化が大きな経済効果を生んだという研究成果があります。
屋上や壁面緑化に限らず、建物に付随する緑地が不動産価値を向上させているデータもあります。
鹿島は東京23区内の緑地被度と賃料の関係を調査し、間取りや駅までの距離、築年数といった要因を排して評価したところ、緑地が賃料を押し上げていることを確認しています。
積水ハウスは、福岡市内で生物環境などに配慮した緑地を積極的に取り入れた分譲地と、近隣のほかの住宅地との地価推移を比べたところ、緑化を積極的に取り入れた分譲地の方がバブル経済の崩壊後も土地の価値が下落しにくかったようです。
引用元:東洋法務総合事務所
独立行政法人都市再生機構が2006年に発表した「緑景観が不動産価格に及ぼす影響に関する調査」では、緑環境の評価が最大値であった場合、分譲マンションの販売価格が最大19.7%も影響される、との分析があります。
引用元:独立行政法人都市再生機構
世界資源研究所(WRI)とザ・ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)は、植樹は環境保全に寄与するだけでなく、企業の経済的利益に貢献し、投資家や起業家にとって好機となっていると報告しました。
引用元:EICネット
都市部の豊富な緑をどのように維持管理していくか
豊富な緑は人を惹きつけます。植物には人に癒しや安らぎを与える効果があり、犯罪が減少するという英文の研究論文があるほどです。コンクリートジャングルと呼ばれる都市部では、緑の効果が求められているのかもしれません。
ただ、豊富な緑は管理が行き届いていないと鬱蒼としてしまい、かえって嫌がられる場合があります。豊富な緑は質が最も重要であり、そして無理なく維持管理するための現実的な管理コストが求められます。
また、マンションなどの住戸では多くの居住者の要望が大切になってきます。マンションを新築するときに良質な緑地を計画して、販売時に緑の豊富さや良さ、効果をアピールしている場合は、緑を好きな方々が購入して豊富な緑が維持されやすくなります。しかし、そうでない場合は様々な方が購入するため、「豊富な緑を好ましいと思わない方」「緑陰による日当たりの悪さを極度に気にされる方」へ配慮するために、「緑の美しさ」や「緑の効果」が低減する剪定方法を用いる傾向があります。
マンションでは多くの居住者の意見があるので、「豊富な緑が求められている所(豊富な緑があっても問題ない所)」「少量の緑で十分な所(豊富な緑があると問題がでてくる所)」を話し合い、緑地の維持管理を計画していくことが大切だと考えています。
緑化のコストを軽減するために
先に引用したサイトでは、緑化するための初期投資や維持管理費がコスト増の要因となるため、総合的に検討することが重要と述べています。
これに対して、弊社では
「なるべく若木を植栽して、初期投資を軽減する」
→高木では樹高3~4m程度の若木など。初期に大きい樹木が欲しい場所では成長が早い樹種を植栽し、土壌改良や適切な剪定方法で成長をより早める。
この方法では、植栽時に樹木への負担を軽減できるため、植栽後の生育はより良好になると考えられます。
「将来的に成長する樹高を考慮して、植栽する場所に適した樹高になる樹種を選定する」
→樹高を10m程度に留めたい場合は、最大樹高が10m程度のエゴノキやアオダモ等を植栽する。ケヤキなどの最大樹高が20m程度の樹種は、樹高が20mになっても問題ない立地条件で植栽することが望ましいと考えています。
このように樹種を選定すれば、剪定管理では樹高を保持するStructural Pruningが使用でき、維持管理費を軽減できます。
以上の方法で、緑化のコストを軽減し、さらに適度な緑が住み心地を良くしていき、不動産価値が向上すると考えています。
弊社が推奨しているStructural Pruningは、緑の質が向上し、緑地の安全性は高まり、管理コストは一般的な縮小剪定よりも低減できる可能性がある適正価格にすることができます。
弊社が推奨する剪定方法「Structural Pruning」