デジタル時代の子どもに必要な「見る力」―眼球運動とビジョントレーニングの大切さ

大戸明奈

大戸明奈

テーマ:感覚統合

近年、子どもたちを取り巻く環境は大きく変化しました。
タブレット学習、スマートフォン、動画視聴など、便利なデジタル機器に触れる機会が増えた一方で、外遊びや自然の中で体を動かす時間は以前より少なくなっています。

この変化の中で、今あらためて注目したいのが 「見る力」 です。
見る力とは、単に視力の良し悪しではなく、目をスムーズに動かし、必要な情報を正しく捉える力のこと。そこには「眼球運動」が深く関わっています。

日常生活でこんな場面はありませんか?

• 本を読むと行を飛ばしてしまう
• 音読が苦手
• 板書に時間がかかる
• 集中が続かない
• 楽譜を読むのが苦手
• ボール遊びが苦手

これらは眼球運動の未熟さが関係している場合があります。

目で文字を追う「追視」、次の文字や行へ素早く視線を移す力、遠くと近くへピントを合わせる力。こうした機能は、学習面にも日常生活にも欠かせません。


私たちが子供の頃は、鬼ごっこやボール遊び、ボードゲーム、虫取り、木登りなどの遊びの中で、自然と見る力を育てていました。

動く友達を目で追う。
飛んでくるボールとの距離感をつかむ。
周囲を見ながら素早く判断する。

こうした経験そのものが、最高のビジョントレーニングだったのです。

しかし現代では、近くの画面を見続ける時間が増え、目の使い方が偏りやすくなっています。だからこそ、意識して育てていくことが大切です。

見る力を育てる方法の一つとして、小学校6年生頃までは絵本や物語の読み聞かせもおすすめです。

「もう自分で読めるから必要ない」と思われがちですが、耳で言葉を聞く、絵を見て視線を動かす、情景を想像する、 集中して最後まで聞くなど、読み聞かせは目・耳・脳を同時に使う時間になります。

特に小学校6年生頃までは、語彙力や読解力、想像力が伸びやすい時期です。親子のコミュニケーションにもなり、安心感にもつながります。


また、現代の子どもたちには、遊びだけでは補いにくい部分もあります。そこで、当教室では絵本の読み聞かせだけではなく教具を使ったビジョントレーニングも取り入れています。

たとえば、

• リトミックスカーフ目で追うトレーニング
• カラーボードや動物カードをつかって色や形を素早く見分ける活動
• ボールを使って空間認知力を培う活動
• 左右・上下へ視線を動かす練習

こうした活動は、楽しみながら「見る力」を育てることができます。  

また、ピアノレッスンでも見る力はとても大切です。

• 先生の動きを見る
• 楽譜を追う
• 手元を見る 
• 楽譜に自分で考えて書く

視覚・聴覚・身体感覚を同時に使う音楽活動は、眼球運動の発達にもつながります。

「見る力」は育てることができます

勉強が苦手、集中できない、習い事がうまくいかない。
その背景には、努力や性格ではなく、「見る力」が関係していることもあります。

子どもの可能性を広げるために、学力だけでなく土台となる力にも目を向けてみませんか?

見る力は、生まれつきだけで決まるものではなく、育てていける力です。

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大戸明奈
専門家

大戸明奈(リトミック講師)

合同会社OTOあんどっと

子どもの脳や体の土台を作る「感覚統合」を月齢・年齢に合わせ、リトミックで楽しく導入し、保護者にも理論的に情報を提供。個々の優位感覚に合わせた柔軟な指導で、自分らしく生き抜く力も育みます。

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