【ファンづくりのエッセンス!】スーパー向け★Part.7★お客さまの視線とサインの先にあるもの
お客さまが買物をしていて一番嬉しい瞬間は、どんな時だと思いますか?私は、「これは、お得!」と思えた瞬間だと考えます。その「お得」とは、単に値段が安いというだけではありません。お得感の喜びとは、「お客さまにとっての特別感」を味わえたときと言えるでしょう。では、どんな接客話法がお客さまへ特別感を与えるのでしょうか?
★心に響く3段階話法★
お客さまに30秒で商品の価値を伝えるには、商品の特徴を整理して簡潔にまとめ、しかも初対面のお客さまにわかりやすく伝える必要があります。それには、お客さまの「心に響く3段階話法」を用います。
その方法とは、まずお客様に「興味」を引かせ、「納得」してもらい、最後に「インパクト」を与えるのです。
★納得を伝える7つの要素★
さらに、お客さまに納得していただける要素である7つの項目を挙げ、次のような順番で会話をしていきます。「納得を伝える7つの要素」とは、
- ①お客さまのニーズ
- ②対象客層
- ③商品名をアピール
- ④市場の分野
- ⑤最大の長所
- ⑥比較対象商品
- ⑦差別化ポイント
このように、聴き手側の興味を引かせるため、お客さまのニーズと対象客層を明確に伝えます。その上で、商品名をしっかりとアピールし、市場の分野と最大の長所を説明し納得を促します。最後に、比較対象商品と比べた差別化ポイントを説明することでインパクトを与えます。7つの要素を使い、3段階話法で30秒で会話するのです。
この7つの要素を会話調にしてみます。
「①お客さまのニーズ」を欲しがっている、
「②対象客層」向けの「③商品名をアピール」は、
こういう「④市場の分野」の商品で「⑤最大の長所」を持っています。
「⑥比較対象商品」とは違い、
この商品は際立った「⑦差別化のポイント」があります。
如何でしょうか?これで30秒です。商品の説明は、この順番でやってみましょう。
★精肉売り場での実例★
あるスーパーの精肉売り場でこのような接客をしていました。
私が、「焼き肉用の味付き肉を探しているのですが?」。こう店員に伝えると、「何名様でお召し上がりですか?辛いのは大丈夫ですか?」と質問がありました。
私がその質問に答えると、こう続けました。
①大人2名様で辛いのが大丈夫でしたら、②年齢層が高い方におすすめの、この③ハラミ肉のピリ辛焼き肉がいいと思います。④部位はホルモンの分野ですが、⑤上質な赤身肉の味わいで旨味が強く、辛味のタレがさらに引立てます。⑥カルビに比べ⑦あっさりとしていて、しかも肉の旨味が欲しいという方にピッタリですよ!
私は目を丸くして思わず 「それいいですね!」と口に出しました。
さらに続けて、「2名様でしたら500ℊ位がおすすめですよ。お一人当たり4~5枚程度になると思います。如何ですか?」と、食べるときのイメージまで教えてくれました。お客さまの年齢や食べるシーンを想像して、それにピッタリの提案をしてくれたのです。まさに「自分にとっての特別感」を与えてくれました。しかも、納得を伝える7つの要素をしっかりと入れた見事な接客話法でした。
★売り場のみんなで考えよう★
この手法は、自分一人ではなかなか言葉が見つからないことが多いので、売り場の皆さんが協力して作り上げていきます。まず、売り場で一番のおすすめ商品を決めます。それに対し、納得を伝える7つの要素を皆さんで挙げてみます。一人ひとり付箋に書いてもらい並べてみると良いでしょう。出てきた案の中から適した言葉をいくつか決定します。そして、それぞれが会話の練習です。
自然に言葉が出るように練習、実践を繰り返します。きっとお客さまにとって欠かせない売り場になっていきますよ。
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最後までお読みくださりありがとうございました。