ChatGPTで所見を書くときの個人情報リスクと文科省ガイドラインの読み方

野口真一

野口真一

テーマ:教育

センセイメモ
■センセイメモ

ChatGPTで所見を書くときの個人情報リスクと文科省ガイドラインの読み方


通知表所見の下書きを生成AIに作らせるとき、最も注意したいのは文章の巧拙よりも、入力する情報の扱いです。児童の氏名、成績、出欠、家庭状況などをそのままプロンプトに貼り付けると、利用するサービスの設定や契約内容によっては、入力内容が対話ログや学習データとして扱われたり、外部サーバーに保存されたりする可能性があります。便利だからという理由だけで、学校の記録を個人向けサービスへ入力するのは安全とはいえません。

成績情報と個人情報は分けて考える


文部科学省の「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)」では、校務で生成AIを使う場合の情報セキュリティやプライバシー保護が示されています。成績情報など重要性の高い情報については、適切なセキュリティ対策が講じられた環境を除き、プロンプトへ入力してはならないとされています。個人情報についても、サービス提供者が機械学習に利用するか、応答以外の目的で取り扱うかを十分に確認する必要があります。確認できないサービスには、入力しないという判断が安全です。

入力しないための具体的な工夫


所見の下書きを作る場合は、氏名を入力せず、必要であれば「Aさん」のような仮の呼び方に置き換えます。成績・評定・出欠の数値、健康情報、家庭状況などは、そもそもプロンプトに含めません。文章を入力する前に、固有名詞や個人を特定できる記述が残っていないかを確認する習慣も欠かせません。出席番号であっても、名簿と照合できる環境なら個人を特定できる場合があります。

私用アカウントや許可を得ていない私用端末で校務情報を扱わず、所属する自治体・学校の情報セキュリティポリシーを確認します。法人向けプランで学習利用を止められる場合もありますが、条件はサービスごとに異なるため、最新の利用規約と管理職の指示を確認します。

AIは下書き作成の補助にとどめる


AIが作った文章には、事実と異なる内容や、児童の姿に合わない表現が混ざることがあります。出力をそのまま通知表へ載せるのではなく、先生自身が観察記録と照合し、採用するかどうかを判断してください。個人情報を持たない形で学期中の観察メモを整理し、先生の経験と判断で最終稿に仕上げることが、安全と効率を両立する現実的な方法です。

文科省ガイドラインの要点と学校現場での確認事項は、ChatGPTで所見を書くときの個人情報リスクで詳しく解説しています。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

野口真一
専門家

野口真一(AIコンサルタント)

オフィストゥルーワン

IT業界で培った知見と地域活動の経験を生かし、AIを活用して町会やPTA、マンション組合の業務改善を支援。問い合わせ対応の自動化やオンラインでのスケジュール調整により、運営の負担軽減を目指します。

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

AIと共に自治会やPTAなど小規模団体のDXを支える専門家

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ東京
  3. 東京のビジネス
  4. 東京のビジネスその他
  5. 野口真一
  6. コラム一覧
  7. ChatGPTで所見を書くときの個人情報リスクと文科省ガイドラインの読み方

野口真一プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼