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お客様から「娘が買うマンション選びを手伝ってほしい」というご依頼を受け、先日、大阪に行ってきました。
弊社は東京で開業している業者です。
不動産業者として地理感がないところでの不動産選びのお手伝いは簡単ではありません。
ご依頼主はそうしたことも十分承知の上でご依頼いただきました。
期待に応えるしかありません。
娘さんご家族は大阪にお住まいです。
マンションの購入を検討されており、まず初めに電話でお話しさせていただいた後、電話とメールであらかじめご希望条件を伺いました。
予算やご希望エリアの交通状況、お子様の保育園などの環境など、様々な条件を加味していくつかご希望に合いそうな物件をチョイス。
その過程ではご本人が不動産サイトなどで見た「興味のある物件」のリンクもお送りいただきもしました。
お話しと、こうした「興味のある物件」をお教えいただくことで様々なご希望条件を確認させていただくとともに、希望条件の優先順位を見極めていきます。
物件情報は生ものです。今日インターネットに掲載されている物件が明日もあるとは限りません。
また、現在掲載されている物件がすべて買主募集中とも限らず、すでに購入の申し込みが入っているケースなどもあり得ます。
内覧日を決め、それぞれの不動産を扱う業者さんに内覧の予約を入れます。中には居住中の物件もあり、想定通りの時間に見られるとも限りません。
結局1日で5件の内覧をすることになりました。
朝、東京を新幹線で出発し、昼前に大阪に到着。
昼過ぎから基本的には公共交通機関を利用して移動します。
(タクシーやレンタカーを使うこともできますが、駅からの距離や周辺環境なども確認するため、あえて公共交通機関を使います。)
内覧に際には、「どういうところに着目してみるべきですか?」という相談もありました。
内覧の際には、ご自身やご家族がここで生活しているイメージができることが重要です。
専有部だけでなく共用部や周辺環境、交通アクセス、周辺の買い物など生活利便施設へのアクセスなども考えながら見てください、とお伝えしました。
5つの物件を見終え、印象を確認させていただいた後、翌日にはそのうちの一つに購入希望の申込を行いました。
弊社は「両手取引」を行わないことを宣言しています。
買主からの依頼には、買主の立場に立ってお手伝いさせていただきます。
世間には「両手取引」とするために買主候補を絞り、積極的に募集しないような物件・業者も存在します。
こうした業者さんが仲介に入った場合、厳しい価格交渉が難しいことも少なくありません。
業者としては専属専任あるいは専属の媒介契約を締結し、売主さんさえ離れなければ、再びチャンスがあると考えます。
しかし買主は価格条件も含めてなるべく有利な条件で買いたいと考えます。
こうした利益が相反する売主と買主の間に1社だけの業者が入った場合、その業者はどちらの味方でしょうか。
今回、こうしたご依頼いただいたのも弊社が「両手取引を行わず、ご依頼主の立場に立って期待にお応えする」という姿勢をご理解いただけたからと考えています。
不動産取引には当然「交渉」の場面があります。
交渉の窓口が相手の味方だった場合、厳しい交渉は難しくなるでしょう。
インターネット上には多くの不動産の情報が掲載されています。
不動産探しをさせる際にはSUUMOやathome、HOMES、Yahoo!不動産などのいわゆる「不動産ポータルサイト」を利用される方が多くなっています。
こうしたサイトに掲載されている多くの不動産は、実はほかのどの不動産業者でも仲介が可能です。
物件情報を掲載している不動産業者の多くは売主から「この不動産を売ってほしい」と依頼を受けている業者であり、そうしたところに相談すると両手取引になります。
買主が交渉を行うには不利になる可能性があるといえます。
不動産購入の際には、信頼できる不動産業者を窓口にすることが重要です。