あけましておめでとうございます。
この場で特定の候補者を推すことを表明するつもりはありません。
ただ、今回の都知事選はこれまでの選挙とは違うと感じています。
コロナウイルスによって社会が変革を迫られている、今後の景気・経済の行方の不透明感が高まっているということもきっかけになっているでしょう。
緊急事態宣言が解除され、少しずつ経済活動が再開されつつある今ですが、短期的にはここ数年のコロナの影響、経済動向も気になるところ。
長期的には年金や医療費などを含めた高齢化社会の進行と社会保障費の問題など、日本に国のあり方に政治が与える影響は大きいと感じます。
僕は多くの人に政治に興味を持ってほしいと感じています。特に今の20代から40代の人たちが政治により一層興味を持ち、参政権を行使し、真剣に将来を考える必要があると感じます。
居心地の良い世の中を実現するためには、これからの政治に必要なことを日本人として、都民として考えるのに今はとても重要な時期です。
6月18日、昨年の参議院選挙に立憲民主党の比例代表で出馬し当選した元格闘家の須藤元気氏が、都知事選で党の推す候補とは別の候補者を応援すると表明、党からの注意を受け、離党届を提出しました。
(党は離党届を受理せず議員辞職を求めるとしています)
須藤氏は消費税減税の方針を支持、党の方針とは異なるため注意を受けていたと言います。
離党届を提出した会見では「上の人には引退して欲しい、世代交代して欲しい」など涙ながらに語っていました。
6月20日都知事選に立候補しているれいわ新撰組の山本太郎氏の街頭演説に須藤元気氏は応援で登場。応援演説を行いました。
1971年から81年頃に生まれ、社会に出る頃にバブル崩壊の影響で急速に景気が悪化する時期に重なり、企業が雇用を抑えたことによって「就職氷河期」にあたったロストジェネレーション、ロスジェネと言われる世代。
二人はこの世代の人達です。
確かに、彼ら二人は若いころから芸能界や格闘技界で注目され、アイデンティティを確立しています。
しかし、彼らが問題意識を持ち、それを同世代と共有しようと働きかけ、変化を起こそうとしている姿は素晴らしいと感じます。
投票率の底上げにつながれば良いと思います。
私自身は1968年生まれなので、ロスジェネには当たっていません。
就職活動をしていたころはちょうどバブル景気の末期。私自身は一部上場企業に就職しました。
史上最も売り手市場だった世代とも言えるでしょう。
しかしその後、就職氷河期となり、なかなか後輩ができませんでした。
私が就職したのは建設会社。
30代になり、企業内ではバリバリ仕事をする世代となっても後輩が少ないばかりか、現場で主任クラス、我々の次の工事長クラスの人材不足が目立つようになりました。
企業内での世代のアンバランスは組織に悪影響をもたらします。
ロスジェネ世代では、今も生活に不安を感じ、収入不安から結婚もできないという人も少なくないようです。
このタイミングでのコロナウイルス感染拡大の影響は今後もしばらく続くでしょう。
ロスジェネの少し年上である我々の世代は、バブルの「空前の好景気」の中で大量に採用された世代です。
現在、企業の中でも管理職クラスにつき、銀行などの業種ではそろそろ「出向」などになる人も出てきています。
しかし、空前の好景気下で大量採用された世代はここからが厳しくなるかもしれません。
高額な給与が企業の負担になる。
出向先の斡旋でもそんなに受け入れ先はない。
そもそも受け入れ先に余裕がなければ受け入れられないかもしれない。
出向先が無く企業内に残るには大幅な給与カットを受け入れるしかない。
こんなことも起こり得ます。
これまで描いていた将来計画を大幅に見直さなければならなくなる可能性もあります。
ロスジェネだけでなく、その前後の世代にも影響が及ぶ可能性はあるでしょう。
これからの日本を豊かにする、国民が幸せを感じられる世の中にするためには政治が変わる必要があると思います。
この都知事選、コロナの影響で選挙活動もやりにくいところがあるでしょう。
投票日までの2週間の選挙戦。
大本命は現職の小池百合子さんでしょうが、ひょっとしたら波乱があるのでは。そんな予感がします。