アメリカ中間選挙と市場への影響
3月11日にWHO事務局長がパンデミックを宣言。もはや短期収束は望めない状況となっています。
今日(3月12日)、米トランプ大統領は英国を除く欧州からの入国を禁止するとともに中小企業などへの経済的な援助を行うことを発表しました。
アメリカはもちろん、世界の経済活動に様々な影響が出ることが懸念されます。
これらの発表を受け、今日の株式市場も大幅続落。一時1000円以上下げました。
日経平均先物市場では一時18000円を割り込み、24000近くまで行っていた株価は25%近く下げたことになります。
さすがに下げ過ぎの感は否めませんが、今回はリーマンショックの時と異なり、世界に蔓延するウイルス主な要因。
いくら経済支援や政策的な取り組みを行ってもウイルスそのものを根絶することにはなりません。
原因をつぶさない限り安心感は得られません。
短期的には戻すこともあるでしょうが、長期的な回復基調に戻るには相当な時間が必要になることと思います。
イタリアローマのスペイン広場やミラノのドゥオモ前広場など、普段は活気のある有名な観光地にほとんど人がいない様子の写真が新聞やネットニュースにも掲載され、既に出ている影響の大きさを感じさせます。
日本国内でも小中学校、高校などの休校要請が継続しており、センバツ高校野球も中止が決定。
さまざまなイベントが中止を決めているほか、ディズニーリゾートも臨時閉園の期間延長を発表。
飲食店やホテル・旅館などはもちろん、多くの企業、施設、店舗などは客足が遠のき、資金繰りが悪化し、存続が危ぶまれるところも出てくる可能性が高まっています。
FPであり、不動産業でもある私の仕事に近いところでも影響が出始めています。
土地の購入を弊社で仲介したのち、ハウスメーカーに建築を依頼し、施工中のお客様。
主に水回りの設備(キッチン、ユニットバスなど)の生産を中国で行っている製品の入荷が止まっているようです。
こうした設備は住宅建設の終盤に現場に搬入されて据え付けられるものであり、この4月からの新生活に向け3月中の竣工を目指していた工事の工期延長などの恐れが出てきています。
この状況を脱するためには、コロナウイルスの治療にめどが立つのを待たざるを得ません。
いくら検査をしても、治療できない限り収束は見込めないと考えられます。
このままいくとオリンピックの開催も怪しくなってきたように思います。
とはいえ、ずっと学校を休みのままにしておくわけにもいきません。
企業活動への影響も長期化するほど大きくなります。
一方、中国では流行のピークを過ぎ、沈静化しつつあるようで、ここ最近新たな感染者数が少なくなってきています。
幸い日本ではコロナウイルスが原因で亡くなられた人の数は非常に少ない状態。
素人考えの私見ではありますが、
・消毒用アルコールやマスクの品薄状態が解消されること
・手洗いやうがい、少しでも調子が悪ければ休む
・海外からの渡航制限は継続
といったことは徹底して行うことを前提条件として、教育や企業活動については徐々に正常に戻してもよいのではないかと感じます。
もちろん、重症化するリスクの高いお年寄りや持病のある方は注意が必要です。
コロナウイルスの問題が沈静化するには治療薬の完成を待つ必要があり、あと数カ月はかかるように感じます。
このままでは、健康被害の拡大よりも経済に与えるダメージの方が大きくなってしまうリスクが高いと考えます。