相続手続きの進め方について
相続対策が富裕層だけの問題ではないことはすでにいろいろなところで指摘されています。
相続が発生した時、相続税がかかることが予想される場合、すでに何らかの対策を打っている方も少なくありません。
しかしながら、
「うちにはそんなに資産はないから」
「うちは家族も仲が良いので問題ない」
「相続対策を検討するのもう少し先で大丈夫」
などと考え、何も検討されていない方は少なくありません。
むしろ、うちは大丈夫とお考えの方の相続の方がもめるリスクが高いといえます。
「相続税がかかるかどうかわからない」
まず、相続税がかかるかかからないかだけでも知っておく必要があるでしょう。
かかるとすれば、納税資金の確保や、節税方法などを検討する意義、必要性を理解されるはずです。
また、「相続税はかからないから相続対策が不要」ということにはなりません。
相続が円満に行われ、次の世代にスムーズに引き継がれるようにしておくことが相続対策の目的です。
税金対策とは分けて考えるべきでしょう。
「うちは家族仲がいいから大丈夫」
ひょっとしたら相続発生までは仲が良かった家族が、相続をきっかけに険悪になってしまうこともあり得ます。
「うちにはそんなに資産はないから大丈夫」
平成27年から相続税の基礎控除が下がったのはご存知でしょうか。
以前に比べ、相続税の対象になる方は増えています。
「誰が相続人になるのか把握していない」
実は、相続人を正しく把握していない人が少なくありません。
お子様がいれば、配偶者と子供が相続人だと考えて多くの場合は間違いありません。
最近ではお子様がいないご夫婦も多くなっています。
お子様がいないご夫婦の場合、多くの方が「自分が死んだら配偶者に全部相続させたい」と思っている方は多いでしょう。
ところが、民法で定められた法定相続分はそうはなっていません。
亡くなられた方に子がなく、親もすでに亡くなられている場合、配偶者に3/4、きょうだいに1/4というのが法定相続分。
自分に相続が発生した時に、きょうだいと遺産分割協議を行うこととなり、配偶者が困ることも珍しくないのです。
いくら資産は少ないと言っても全くないという方は少ないでしょう。
実際の相続の場では、遺言書がない場合、具体的な金額で分割協議を行うことになります。
生々しい金額が出てくると途端にそれまでの態度が変わってしまう事も少なくありません。
「相続について考えるのはもう少し先でも大丈夫」と思いの方
対策によっては、長期間かけて行うことで最大の効果を得られるものもあります。
手間のかかる対策もあります。
元気なうちから始めないと耐力的、精神的に厳しいこともあります。
認知症になってしまった場合などにはほとんどの対策は使えなくなってしまいます。
「自分が死んだ後のことは残された家族でうまくやってくれ」
非常に危険な考え方です。
相続税がかかる場合には申告・納付までの期限もあります。
かからない場合でも、亡くなられた方の財産を残された人達で探し出す作業は結構な労力がかかります。
できることから少しずつ準備をしておくことは重要です。
相続対策は自分が死んだときのこと、あるいは親が亡くなるときのことについて考えることになります。
自分自身や両親のこれまで残してきたものや生き方そのものを整理することにもつながります。
これらを整理することは、これから残された人生をどのように生きるかを考えることにもなります。
相続でトラブルにならないためには「リスクの早期発見」が重要
これらの人たちに共通して言えることは「多分、大丈夫」という根拠に乏しいい自信(過信)です。
早めに「自分はどうなんだろう」「うちはどうなんだろう」という意識を持ち、現状を把握することです。
「相続の健康診断」のようにお考えいただければわかりやすいのではないでしょうか。
大きな問題がなさそうであればそれに越したことはありません。
問題になりそうなことがあれば早めにその内容を知り、対策に着手する事でトラブル回避につながります。
「どこに相談すればいいかわからない」
その人や家族の置かれている状況によって、相談すべき専門家、とるべき対策は違います。
西山ライフデザインは「不動産に強いファイナンシャル・プランナー」として、幅広い知識でお客様にオーダーメイドのご相談、ご提案をさせていただきます。
お客様のお話を伺い、状況に応じてどのようなリスクがあり、どのような対策が必要かを検討し、必要に応じて専門家とも連携させていただきます。