【メディア情報】金相場価格デイリーコメント週間まとめ(5/20〜5/24)
ファイナンシャルプランナーの水野崇(CFP認定者/1級FP技能士)が、金・貴金属買取を全国展開している「なんぼや」HPに、平日は毎日「金相場価格」の専門家コメントを提供しています。また毎週末は、NYダウ・ドル円(USD/JPY)を含めた金相場価格のウィークリーコメントを提供しています。
2024年10月、全5週のウィークリーコメントをまとめました。
金相場価格・2024年10月のウィークリーコメント
■10/28〜11/1
2024年10月28日〜11月1日週のNY金相場は、2749.2ドル(前週終値比:0.2%下落)で週間の取引を終了しました。10月24日(木)から5営業日連続上昇に転じ、10月29日(火)と10月30日(水)には再び過去最高値を更新するなど、ドル建て金価格は上昇トレンドを維持しながら堅調な推移が続いています。これまでの過去最高値を更新した30日(水)は、史上初となる2,800ドル超えとなりました。30日(水)高値時点での2024年の上昇幅は約730ドルと過去最大を大幅に更新し、金相場のここまでの年間上昇率は35.2%で圧倒的なパフォーマンスを記録しています。11月5日(火)の米大統領選が2024年の最注目イベントになりますが、その後の11月6日(水)~7日(木)には米FOMCを控えており、市場では警戒感が一段と高まっています。投票日直前の世論調査では、ハリス氏とトランプ氏が僅差の大接戦を繰り広げ、マーケットはトランプ氏勝利と上院議員選挙での共和党勝利を見込んだ「トランプラリー」を先取りする動き。米長期金利の上昇とドル高が進んでいますが、市場の警戒感は金相場にとって買い材料視されています。国内では10月27日(日)に衆議院議員選挙の投開票が実施されました。政権与党の自公が過半数割れしたことで、政局が不安定化するのではといった思惑から円売りが加速する場面があったものの、その後は落ち着きを取り戻す展開。市場は重要イベントを控え強弱感が台頭していますが、ドル建て金価格の上昇トレンドと円安ドル高の進行を追い風に、国内金価格は10月28日(月)から10月31日(木)まで、4営業日連続で過去最高値を更新しました。10月31日(木)の国内金価格の買取価格は史上初の15,000円を突破し、15,025円をつけています。2023年末は10,366円でしたので、ここまでの国内金価格の年間上昇率は45.0%と、ドル建て金価格を凌ぐパフォーマンスです。金相場は政治や経済の不安定な時期ほど値上がりしてきた歴史がありますので、米大統領選の結果に関心が集まります。
■10/21〜10/25
2024年10月21日〜10月25日週のNY金相場は、2754.6ドル(前週終値比0.9%上昇)で週間の取引を終了しました。ドル建て金価格は22日(火)まで6営業日連続で上昇し、連日で過去最高値を更新。23日(水)にはパウエルFRB議長から利下げを急がない姿勢が示され7営業日ぶりに反落する場面がありました。その後は再び上昇に転じ、22日(火)の終値ベースでの過去最高値2759.8ドルにはあと一歩届かないものの、ドル建て金価格は最高値圏で推移しています。強い経済指標を受けてFRBの追加利下げ期待はやや後退。11月6日(水)~7日(木)の次回FOMCでは政策金利据え置きの可能性も浮上しています。金相場は中東情勢不安を主な買い材料として堅調な推移が続きますが、11月5日(火)の米大統領選を控え、マーケットではトランプ氏優位を織り込む動きが広がっています。「トランプラリー」として株式市場では警戒感から積極的な買いが手控えられ、債券市場では米長期金利が上昇、外国為替市場でドル買いが進行しています。ドル円は10月23日(水)に一時153円台前半をつけ、9月30日(月)の141円台後半から下値を徐々に切り上げながら、1ヶ月あまりで10円幅以上も円安ドル高が進みました。10月24日(木)には加藤財務相の「過度な為替変動に注意を払う必要がある」とのけん制発言が伝えられたものの、円相場への影響は限定的です。ただし、27日(日)の衆院選の開票結果によっては政権の先行き不透明感が台頭し、当面の国内マーケットは変動幅が大きくなる場面も想定されるでしょう。国内金価格はドル建て金価格をドル円レートで換算して算出されることから、円安進行によって堅調な推移が続いています。10月10日(木)から23日(水)まで9営業日連続で上昇し、23日(水)の国内金価格の買取価格は14,612円と、これまでの過去最高値の更新が続きました。ドル建て金価格が反落したことで一旦小幅に下落しましたが、もう一段の上昇も期待できる水準にあることから、円安が続けば15,000円を目指す展開も予想されます。
■10/14〜10/18
2024年10月14日〜10月18日週のNY金相場は、2,730ドル(前週終値比2.0%上昇)で週間の取引を終了しました。週後半にかけて値上がり幅を広げる展開で、ドル建て金価格は3営業日連続で過去最高値を更新しています。18日(金)終値時点での年間上昇幅では過去最大を記録しており、2024年の現時点までの年間上昇率は31.8%と他の金融商品を圧倒するパフォーマンスで、金相場はこれまでにない大相場を演じています。歴史的な価格上昇の背景としては、緊迫化する中東情勢に対する地政学リスクの高まりや自国経済不安による実需買いが挙げられます。ドル建て金価格をテクニカルで見ると、7月以降の上昇トレンドは現在まで継続し、日足チャートの20日線近辺がサポートラインとして明確に機能している状況です。金相場は青天井の様相を呈していますが、世界中の投資家による実需買いに支えられていることから、下押しリスクは限定されるでしょう。11月FOMCでFRBの追加利下げ見通しが強まっており、マーケット環境的にも金利のつかない金は買われやすい相場地合いが続く見込みです。リスクオン相場の広がりによって、金相場に続いて株式市場へも資金が流入し、NYダウ平均株価が連日で過去最高値を更新しました。利下げは株式市場にとって買い材料の一つです。11月5日(火)に米大統領選の投開票日を控えていることから、大統領選の結果によっては一時的な波乱相場を迎える局面も想定されるしょう。また、国内でも10月27日(日)は衆議院議員総選挙の投開票日です。こちらも選挙結果に注目が集まります。外国為替市場では、17日(木)と18日(金)にドル円が節目である150円台に乗せる場面がありました。円安ドル高が進んだことで、国内金価格も上昇が続いています。国内金価格は10日(木)から18日(金)まで6営業日連続で値上がりとなり、18日(日)の買取価格は14,210円をつけ、4営業日連続で過去最高値を更新しました。14,000円台乗せ後もしっかりとした価格推移が続きます。
■10/7〜10/11
2024年10月7日〜10月11日週のNY金相場は、2676.3ドル(前週終値比0.3%上昇)で週間の取引を終了しました。前週の米雇用統計はマーケットにポジティブサプライズをもたらしましたが、10日(木)の米消費者物価指数(CPI)、11日(金)の米生産者物価指数(PPI)といった重要なインフレ指標の発表後には主だった反応が見られず、金相場への影響は限定的でした。11日(金)にはイスラエルがイランの核関連施設や石油インフラを標的として報復攻撃を実施する見通しであることが伝えられ、地政学リスクの高まりから安全資産として金は大きく買われました。ドル建て金価格をテクニカルで見ると、綺麗な右肩上がりの上昇トレンドを継続しているものの、9月26日(木)に最高値2708.7ドルをつけた以降は上値重く推移しています。下値については底堅さが顕著で、8月5日(月)安値と10月10日(木)安値とを結ぶサポートライン付近では、押し目買い優勢で反発しやすい状況が見て取れます。11月6日(水)~7日(木)の次回FOMCでは、FRBの0.25%追加利下げについて市場の織り込みが進み、政策金利据え置きの可能性も浮上するなど大幅利下げへの期待感は後退しています。FRBの金融緩和政策が進展する見通しであることから株式市場は資金流入が続いています。11日(金)には、NYダウ平均株価とS&P500指数が共に過去最高値を更新し、週間の取引を終了しました。11月FOMC直前の11月5日(火)は、米大統領選の投開票日です。スケジュール的に重要イベントが重なる週でもあり、マーケット急変にも注意が必要になるでしょう。外国為替市場では足元の円相場で円安ドル高が進行しています。日米金利差縮小は円高ドル安要因であるものの、想定よりも緩やかなペースで進む見通しであることから、ドル円は節目である150円目前の水準に位置しています。金をはじめとする貴金属の国内価格は、ドル建てで取引される国際価格をドル円レートで換算して算出されます。そのため、国内金価格は円安進行が追い風となって、7日(月)には13,842円をつけ7月17日(水)以来となる約2ヶ月半ぶりに過去最高値を更新しました。このまま円安ドル高が進めば、早期の14,000円台乗せも視野に入ります。
■9/30〜10/4
2024年9月30日〜10月4日週のNY金相場は、2667.8ドルで週間の取引を終了しました。前週末とほぼ変わらずの水準でしたが、わずかながらマイナスとなり4週ぶりに下落しています。9月末にあったイスラエルによるシーア派組織ヒズボラ最高指導者ナスララ師の殺害に対する報復攻撃として、10月1日(火)にはイランがイスラエルに180発以上のミサイル攻撃を仕掛けたことが伝わりました。その後も中東情勢の緊迫化を受けた地政学リスクの高まりを受けて、安全資産として金が選好されやすい相場地合いが続いています。9月26日(木)に史上初の2,700ドルを突破したドル建て金価格は、やや上値が重いながらも、上昇トレンド継続中の押し目買いに支えられ下値固く推移しています。9月末にパウエルFRB議長が利下げを急がないと発言したことを受けて、外国為替市場ではドルが買われやすい相場地合いに転じました。1ドル=141円台中盤にまで円高ドル安が進んだ円相場は、10月2日(水)に石破新首相が利上げをけん制する姿勢を示し、日米の金利差縮小がゆるやかなペースで進むとの思惑によって、足元では円売りドル買いが加速しています。10月4日(金)には2024年8月中旬以来となる1ドル=149円ちょうど近辺まで円安ドル高が進行し、ドル円の週間変動幅は約7円とやや大きめになりました。10月4日(金)に発表された米雇用統計は市場予想を大幅に上回り、ポジティブサプライズとして市場で受け止められ、米国の雇用情勢の底堅さを示す結果であったことから、11月FOMCでのFRBの大幅利下げ観測が後退しています。雇用統計結果は株式市場でも好感され、金曜日のNYダウ平均株価は過去最高値を更新しました。ドル円が円安ドル高に振れたことで、週末時点の日経225先物は前日比1,000円超のプラスと上げ幅を広げる展開。国内金価格にとっても円安進行はポジティブ材料であることから、10月4日(金)には過去最高値13,743円に接近する13,704円をつけています。週明け早々にも国内金価格の最高値更新が予想され、さらなる価格上昇にも期待が持てます。
【メディア情報】水野崇(CFP/1級FP技能士)が金・貴金属買取の「なんぼや」に金相場価格のデイリーコメントを提供
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